Web版(マ行)

通し番号 用語 読み 英語 説明文
931 マイクロイメージング まいくろいめーじんぐ microimaging オリジナル情報を1/100?1/10000程度に縮小して記録する技術.
932 マイクロトーニング現像 まいくろとーにんぐげんぞう micro-toning system キャリヤを小粒径の樹脂バインダー型粒子としスリーブとマグネットの両方を回転させた磁気ブラシ現像方式.磁気ブラシがソフトになり画像を乱すことが少ない,トナー含有量が増え現像安定性が増す,キャリヤ付着が発生しても悪影響がない等の効果がある.
933 マイクロフィッシュ まいくろふぃっしゅ microfiche フィシュサイズ(105mm×148mm)のマイクロフィルム上に多数のコマの情報を縮小して記録したシート.マイクロフィルムリーダで所望のコマを拡大して読む.
934 マイクロフィルム まいくろふぃるむ microfilm 文書や印刷物などを縮小して記録,保存するために使用される写真用フィルム.または文書や印刷物などを縮小して記録してあるフィルム.縮小率は普通1/8?1/40.
935 マグネダイナミック現像法 まぐねだいなみっく(げんぞう)ほう magnedynamic development 導電性磁性トナーを用いる現像方法.導電性の現像ローラ表面に磁力でトナーを保持し,静電潜像と接触させる.導電性トナーに静電潜像と逆の電荷が誘起され現像が行われる.
936 マグネットローラ まぐねっとろーら magnet roller 磁石で形成されたローラまたはスリーブ内に磁石を内包するローラ.現像装置,クリーナ等に用いられる.フェライト磁石,ゴム磁石等を貼り合わせたり,磁性体含有樹脂を用いて成型後着磁するなどの方法により作製される.
937 マグネトグラフィー まぐねとぐらふぃー magnetography 磁気記録媒体に磁気潜像を形成し,磁性トナーで現像して可視像となし,紙に転写してハードコピーを得るハードコピー技術.一度作られた磁気潜像は容易に減衰しないので,1度の潜像記録から多くのコピーを得ることができる.温湿度の変動にも強い.
938 膜沸騰 まくふっとう film boiling 液体に接した物体の表面が急速に高温になったときに,界面付近の液体が瞬間的に気化する現象.発泡の瞬間の気泡内の圧力は水の場合30気圧以上に達するが,気泡が成長するのに伴い内圧は大気圧以下となり消泡する.バブルジェットはこの現象を利用している.
939 摩擦帯電 まさつたいでん triboelectric charging 絶縁性材料の表面を摩擦すると静電荷が現われる現象.電子写真ではこの現象を乾式トナー粒子に電荷を与える有効な手段として利用している.
940 マスキング ますきんぐしょり masking ある色空間から別の色空間に変換する際に使われる色処理手法の1つで,入力色空間にマトリックス演算を施して出力色空間を求める手法.通常,色空間は3次元であるので,線形ならば3×3マトリックスとなるが,入力の2乗,クロスターム等を加えて,次数を高めていくことが可能.次数が高ければ変換精度が上がるが,画像処理の規模が増大する.
941 マットコート紙 まっとこーとし matt coated paper インクジェット記録適性を持った無光沢(マット)コート紙.シリカなどの無機顔料を主成分としたインク受容層を有し,インク吸収の速度と染料の発色性に優れる.インクは顔料粒子が作る隙間から毛管力で吸収される.
942 マルチスタイラスヘッド まるちすたいらすへっど multi-stylus head (参照:多針電極)
943 マルチタイム熱転写リボン まるちたいむねつてんしゃりぼん multiple-use thermal transfer ribbon 同じ場所を複数回繰り返して印字に使用できる熱転写インクリボン.石垣構造のインク層から低融点インク成分が滲みだす機構や海島構造のインク層を表面から少しずつ剥がして転写する機構で多数回の使用を可能にしている.熱転写マルチリボンと同じ.
944 マルチチップ型センサ まるちちっぷがたせんさ multiple chip image sensor 密着型イメージセンサの1種.原稿の巾を複数のIC型センサを組み合わせてカバーする.感光部を千鳥型に配置する場合と,一直線上に配置する場合(インラインセンサ)があり,千鳥型の方が駆動はやや複雑になるものの解像力,S/N等の性能で優れる.
945 マルチチャンネルレーザヘッド まるちちゃんねるれーざへっど multi-channel laser head プリント速度を速くするために,複数のレーザビームを照射する光源ユニット.レーザダイオードと光学系との組み合わせにより複数のレーザダイオードを配置するものと,一つのバータイプのレーザダイオードからのビームを分割するものとある.
946 マルチパルス駆動方式 まるちぱるすくどうほうしき multipulse driving method 消去バーやサーマルヘッドに加えるエネルギーの印加を複数のパルス列で構成する方式.(参照:パルス数制御方式)
947 マルチビーム発生方式 まるちびーむはっせいほうしき multibeam generation method 複数ビームを発生させるため,複数の半導体レーザ?を用いたり,複数ビームを発光する半導体レーザ?を用いたり,音響光学変調器により一本のビームを複数のビームに分離させている.LBPやデジタル複写機の高速化や高密度化のために,複数の光ビームを同時偏向させる光書き込み方式に用いる.
948 マルチメディア まるちめでぃあ multi media 文字,音声,画像など複数タイプの情報(コンテンツ)をデジタル信号化し,継ぎ目なく(シームレス),かつ双方向(インタラクティブ)に時間的・空間的に同期をとって取り扱うメディアをいう.
949 万線(まんせん)スクリーン まんせんすくりーん line screen 規則的に密に並んだ平行線で構成されたスクリーンのこと.線の太さを画像の濃淡に応じて変化させることで階調表現する.特殊効果をねらった印刷などに使われる.レーザビームプリンタやインクジェットプリンタなどでも使われる階調表現方式のひとつ.
950 ミクロ相分離変化 みくろそうぶんりへんか micro phase separation 二種以上の材料の相溶と分離による光散乱性変化によって,印字/消去を行うリライタブルマーキングの変化原理.例としては,高分子/液晶分散型やポリマーブレンド型などがある.
951 ミスト みすと mist インクジェットにおいては,ノズルからインク滴が吐出するときに,伴って発生する微小なインク滴.紙に着弾せずヘッド周りやプリンタ機内に浮遊し付着して汚染する原因となるため抑制が必須である.
952 水無し平版 みずなしへいはん dry offset printing 従来の平版印刷では版材に,インクがつく(親油性)画線部とインクがつかない(親水性)非画線部を作成し,版面に水とインクを交互に与えて印刷する.水なし平版印刷では非画線部を撥油・撥水性にした版材を使用して,水を与えずに油性インクのみで印刷する.
953 ミスフィード みすふぃーど miss feed (feeding) 用紙送り出し部から用紙が送り出されず機械が停止する事.原因として,給紙ロールの劣化や紙特性の不良による滑りがある.
954 密着型センサ みっちゃくがたせんさ contact image sensor リニアイメージセンサの一種で,感光素子を原稿の巾と同じ長さに配置した固体撮像素子のこと.ロッドアレイレンズを利用して原稿を1対1の大きさで読みとる.低価格化のため,薄膜型感光素子,レンズ不要の完全密着型の感光素子の利用が進んでいる.
955 ミニラボ みにらぼ minilab 小さな処理ラボの意味で,カラーフィルムの現像とそのプリントを店頭で行う店又は装置.主にカラー感光材料の処理で,フィルムの現像から,プリント仕上げまでを,非熟練作業者でも簡易迅速に処理作業ができる様に設計された現像プリントシステム.
956 ミラー移動式光学系 みらーいどうしきこうがくけい full-rate half-rate mirror scan optics 原稿台固定結像系の一つ.感光体表面の速度vに対して第一のミラーを速度v,第二のミラーをv/2の速度で移動させ,光路長を一定に保つ.光学系に必要な空間が比較的小さいことが特徴.
957 ミラー回転式光学系 みらーかいてんしきこうがくけい mirror scan optics 原稿台固定結像系の一つ.回転ミラー軸を中心軸とした円筒面をプラテンとしてもち,回転ミラーを感光体の回転と連動して回転往復動をさせることで走査結像する.比較的高速動作が可能で高速複写機に用いられる.
958 無機系感光体 むきけいかんこうたい inorganic photoreceptor 無機光導電性材料を用いた電子写真感光体.酸化亜鉛,硫化カドミウムの微粒子を樹脂中に分散した感光体と真空蒸着による非晶質セレン感光体やガスの高周波放電分解により作成する非晶質シリコン感光体がある.
959 明順応 めいじゅんのう,あんじゅんのう light adaptation 明順応は3cd・m-2程度以上で,まぶしさを感じない程度の輝度刺激に対する輝度順応.明順応ではほとんど,錐状体だけが働くと考えられる.暗順応は約0.03cd・m-2程度以下の輝度刺激に対する輝度順応.暗順応状態ではほとんど,桿状体だけがはたらくと考えられる.
960 明度 めいど lightness 物体表面の相対的な明暗に関する色の属性.明度は視感反射率(三刺激値の一つ"Y”)の関数として記述される.色立体では縦軸方向を明度軸とし,北極を最も明度が高い(明るい)白,南極を最も明度が低い(暗い)黒としてその間を等歩度に分割している.
961 メジアンフィルタ めじあんふぃるたー median filter 画像処理において使用されるフィルタの一種で,ある画素を中心とする5×5等の小領域や,十字状の領域で画面を走査し,この小領域内の画素の中央値(メジアン)を用いるフィルタ処理.エッジの再現性劣化を防ぎながら孤立点等を除去する.
962 メタメリズム めためりずむ metamerism 分光スペクトル分布の異なる2つの色刺激が,特定の条件で同じ色に見えること.条件等色ともいう.
963 目詰まり めづまり clogging インク吐出孔(オリフィス)が,増粘・固化したインクにより塞がれる現象.初期のインクジェットプリンタでは多発し,信頼性の問題として解決が急がれていた.現在では,インク組成の改良,プリンター本体の回復系の進化等により,解決されている.
964 メニスカス制御 めにすかすせいぎょ meniscus control 吐出の瞬間のメニスカス(ノズル内の液面)の形状を制御すること.メニスカスの形状により吐出する液滴の大きさを変化させることができる.
965 面順次塗布 めんじゅんじとふ panel sequential coating インクリボンの3原色が順番に塗布されている状態をいう.例えば面状にシアン,マゼンタ,イエローの順に繰り返し塗布されている状態を示す.
966 面順次方式 めんじゅんじほうしき frame sequential method スキャナでカラー画像を読み込むとき,または,熱転写記録法等でカラー画像をプリントするときの方式の一つ.一つのカラー画像について,一般にイエロー,マゼンタ,シアンの3色に分けて画像の読み取りあるいはプリントの操作を3回繰り返して行う.
967 面状ヒーター定着 めんじょうひーたーていちゃく plane heater fuser 面状の加熱源をトナーおよび用紙と対向させ,発熱面積を大きくとることで熱源温度を下げ,遠赤外線輻射および対流により熱エネルギーを供給する非接触定着方式.大版用紙の定着装置として主に用いられるが,紙詰り時の発煙発火対策が必要.
968 面積階調 めんせきかいちょう area coverage modulation 網点の大きさで階調を再現する方法.デジタル方式の場合画素は二値ドットで形成されることが多く,面積階調が主となる.中間調の再現には濃度パターン法やディザ法などが用いられる.
969 面走査方式 めんそうさほうしき area image sensing 原稿像を撮像管,二次元CCDなどのエリアセンサーによって画像全面を一括して走査する方式.
970 面倒れ補正光学系 めんだおれほせいこうがくけい optical face tangle error correction for laser scanning system ポリゴンミラーの回転によるレーザ走査光学系で,ポリゴンミラー各面の回転軸に対する面の倒れを光学系で補正する方式.副走査方向でポリゴン面と感光体上の結像位置とを共役関係にすることで,面の倒れが副走査方向の走査線のピッチズレにならないよう配慮されている.
971 面内記録 めんないきろく in-plane recording 磁気記録媒体の膜面に平行に磁化パターンを記録する方式.磁化の向きを反転させることにより,膜面内に磁化転移領域が形成される.
972 モアレ もあれ moire 周期性のあるパターンが重なり合うこと(光学的干渉)によって発生する2次的なパターン.カラー印刷では,C,M,Y,K各版の網点の重なり,あるいは周期性のある画像と網点との干渉で発生する.互いの重なり合う角度,周期によって視覚的に見え易さが異なる.
973 モーションクオリティ もーしょんくおりてぃ motion quality (MQ) 複写機,プリンタの可動部要素がもつ速度,回転ムラなどの機械的な変動の質を意味する.特にスポット露光により画像が形成されるデジタル機では画像品質を定める重要な要因となる.
974 MOS型センサ もすがたせんさ MOS image sensor フォトダイオードで光電変換して得られた信号電荷を周期的にMOS-FETのゲートを開いて読みとる方式のイメージセンサ.CCDに比べ信号電荷の蓄積機能がないのでS/Nで劣るが読み出し回路に蓄積・増幅機能を持たせるなどの工夫によりS/Nを改善している.

更新日 00/04/23
名前 Masaaki Yokoyama