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通し番号 用語 読み 英語 説明文
570 ダイクロイックプリズム だいくろいっくぷりずむ dichroic prism 干渉多層膜をコートし,特定の波長域を通過させ他の波長域を反射させるような接合面を持つプリズムで,カラーテレビカメラ,カラースキャナなどの色分解用として用いる.
571 ダイクロイックミラー方式 だいくろいっくみらーほうしき dichroic mirror method 色分解方式の一つ.白色光源で照明された原稿像を同一光軸に配置されたRedとBlueのダイクロイックミラーにてRed,Blue成分を分離し,残ったGreen成分と共に光電変換する方式.
572 耐光性 たいこうせい lightfastness 記録画像の日光,室内光などの光に対する堅牢性.
573 耐擦過性(たいさっかせい) たいさっかせい rubfastness インクジェット記録部(文字,画像)の指脂及びハイライター(蛍光ペン)等による擦りに対する堅牢性.顔料インク系に於いて,手指や蛍光ペンで印字部をこすった時に滲み,画像流れが発生する場合が有る.
574 耐水性 たいすいせい waterfastness 記録画像の水分に対する堅牢性.水溶性染料を用いた場合の問題点の一つ.耐水性改良の手法としては,記録紙中に添加剤(染料トラップ)を入れる場合と,pHにより溶解度の異なる染料を用いる場合とが知られている.
575 帯電 たいでん charging,electrostatic charge 物体が正または負の電荷を帯びる現象,または電荷を持った状態を言う.電子写真のプロセスにおいて,コロナ放電等によって光導電体表面に静電荷を均一に与え,光キャリア分離のための電界を作る工程.トナーがキャリア等との摩擦により電荷を帯びる工程などをいう.
576 帯電序列 たいでんじょれつ triboelectric seriese 二つの物体を接触あるいは摩擦などによって帯電させ,正に帯電しやすいものから負に帯電しやすいものの順に並べたもの.トナーの極性を制御する際に参考となる.
577 帯電電流 たいでんでんりゅう charging current 帯電工程でコロナ電極から光導電層の表面に流れる電流.
578 帯電疲労 たいでんひろう charge fatigue 感光体に帯電と露光の操作を繰返すことによって,電荷の保持性が減少するか,または帯電されにくくなる現象.これは光導電層内にトラップされたり,または残存する電荷の影響である.
579 帯電量分布測定器 たいでんりょうぶんぷそくていき charge spectrometer 現像剤に含まれるトナー粒子は,粒子ごとに異なる電荷量をもつ.その分布を測定する装置.
580 帯電ロール たいでんろーる charging roll 帯電に用いられるロール.導電性の芯に導電性ゴム,高抵抗被覆層などを設けた構成が一般的である.(参照: ローラ帯電)
581 耐摩耗層 たいまもうそう abrasion-resistance layer, protective layer サーマルヘッドの発熱体の表面に形成し,発熱体の磨耗と酸化を防ぐ機能を有する層.保護層と呼ぶこともある.
582 タイム オブ フライト法 たいむおぶふらいとほう time‐of‐flight method サンドイッチ型電極により電界が印加された感光層中をパルス光によって生成したシート状キャリアが動く過程を電流波形により観察する.波形からはトランジットタイムが測定され,キャリアの移動度,ライフタイム等が得られる.
583 ダイレクトスキャナ だいれくとすきゃな direct scanner 網かけスキャナとも呼ばれる.連続調スキャナでは色分解機能に限定されるが,このスキャナでは網かけの機能も併せ持ち,網かけされた色分解フィルムが出力される.
584 ダイレクト製版 だいれくとせいはん direct plate making 写真,文字,イラストなど印刷原稿のレイアウトが完了した版下を直接,製版用硬調フィルム・ペーパーもしくは刷版に露光して製版すること.アナログ方式では製版用カメラや専用の製版システムが使われる.デジタル方式ではスキャナ(モノクロ,カラー)が利用されるほか,専用の製版システムの開発が進んでいる.
585 多重現像方式 たじゅうげんぞうほうしき image on image development 電子写真によるカラー画像作製方式の一つ.感光体上で各色のトナーを重ねて現像し一括して用紙に転写する方式.2色目以降に既現像像の影響を避けるよう,均一な帯電や画像情報の書き込みに工夫を要するが,特別な転写媒体を必要とせず装置の小型化が図れる.(参照:フィルタ効果)
586 多重転写 たじゅうてんしゃ multi layer transfer 感光体上に形成されたトナー像を一色毎に用紙または転写媒体上に層状に重ねて転写すること.各色の転写特性を合わせるとともに,色ずれが生じないよう画素位置合わせが重要.
587 多針電極 たしんでんきょく multi-stylus electrode 静電記録で静電記録紙,誘電体上に静電潜像を形成するための電極.電極は,数十ミクロン径のワイヤーが400dpi程度の解像度で配置されている.電極と静電記録紙間は,数ミクロンの距離がスペーサ等で保たれ,そのスペースに数百ボルトの電圧が選択的に印加され空気が絶縁破壊されることにより,電荷を発生させて電荷像を静電記録紙等の上に形成する.針電極デバイス,マルチスタイラスヘッドもほぼ同義.
588 多数回印字 たすうかいいんじ multi-time printing 一つの材料を用いて2回以上文字や画像を記録することを指す.溶融熱転写リボンや染料熱転写シートの同じ部分を複数回使用するすることが例として挙げられる.これに対して1回だけしか記録材料を用いないときをワンタイム印字ということがある.
589 多層構造粒子 たそうこうぞうりゅうし multistructured grain ハロゲン化銀組成,結晶構造,格子欠陥密度,不純物密度などの異なる微小構造を含んだハロゲン化銀粒子.感光材料としての性能付与の目的から乳剤製造時の粒子形成段階で作られる.コア・シェル粒子や二重構造粒子もその一つである.
590 多段磁気ブラシ現像 ただんじきぶらしげんぞう multi stage magnetic brush development 必要な現像時間を得るために現像ロールを複数用い現像剤を順次搬送して現像時間を補う現像方法.高速複写機に採用される.
591 多値ディザ処理 たちでぃざしょり multi-level dither method ディザ処理で用いる出力系の階調数を2値ではなく,3から16階調程度の多階調とすることで,小さなマトリックスサイズで連続階調(125?256階調程度)を再現可能とした方法.
592 脱銀 だつぎん desilvering 感光材料中にある銀を溶解除去すること.2工程で脱銀する方法と,1工程で脱銀する方法がある.前者の場合は,鉄キレート塩などの漂白液処理に続きチオ硫酸塩定着液処理をする.後者の場合は,両者を併用した漂白定着液を使用する.
593 タッチダウン現像法 たっちだうんげんぞうほう touchdown development 微細な突起を設けた現像ローラにトナー層を形成,コロナ放電でトナー層を帯電,静電潜像と接触させて現像する方法.現像ローラに微細な格子状グリッドを設けトナー層形成と帯電を行なうマイクロフィールド法もある.
594 脱墨(だつぼく) だつぼく deinking 古紙からインキ,トナーなど着色剤を除去し白いパルプを作成すること.古紙を水中に分散させ機械的、化学的(界面活性剤、アルカリ系薬品等)に着色剤を遊離させ,浮上法,スクリーン洗浄法などにより取り除く.
595 縦目 たてめよこめ long grain 紙を抄造するとき,脱水するワイア上で繊維は抄紙機の流れ方向に配列する.繊維が配列する方向を縦方向(machine direction),その直角方向を横方向(cross direction)という.縦方向が長い紙を縦目の紙,横方向が長い紙を横目の紙という.
596 縦モード たてもーど axial mode, longitudinal mode レーザ共振器もしくは導波路における光軸方向(光伝播方向)の電磁界のモード.共振器長の短い半導体レーザーでは,モード間隔が狭いために,光出力や周囲温度の変動によって発振波長が遷移する現象が起こる.
597 WWW だぶりゅだぶりゅだぶりゅ world wide web (WWW) HTML(Hyper Text Mark-up Langage)を用いて文書,画像,映像等を統合した文書を登録,参照,配布できるシステムで,異なるサーバの文書等にもリンクをはることが可能である.通常,ブラウザーと呼ばれる閲覧ソフトを用いて利用するが,リンクが世界のネット全体にわたって張れることからこの様に呼ばれる.
598 ダブルコロナ帯電 だぶるころなたいでん double corona charging 絶縁性の支持体を有する感光層を有効に帯電させるために,層の両面より正負のコロナ帯電を同時に行う方法.
599 タルク たるく talc 滑石(薄片粉末)で,その組成は含水珪酸マグネシウム(Mg3Si4O)10(OH)2からなる.紙の不透明度,白色度と柔軟性を向上させるための填料として,酸性紙に用いられることが多い.
600 淡インク たんいんく light shade ink 写真調のカラー画像を出力する際に使用されるインク.通常のインクに対して染料濃度を1/5から1/3に減らしたもので,画像のハイライト部の粒状感を無くすとともに,低濃度側から高濃度側まで滑らかな階調表現を与える.
601 段組み だんぐみ column setting 文字組版におけるレイアウトの一種で,1ページの中で2段以上にわたって組版してゆくこと,または組版されたものを意味する.全く段の区切りのないものを「1段組み」または「通し組み」という.
602 単色光 たんしょくこう monochromatic light 単一の波長,もしくは非常に狭い領域の波長からなる光.単色光源としてよく知られているものに,フラウンホーファー線があり,H,He,Na ,Mg,Ca,Feなどの輝線スペクトルがそれに相当する.レーザー光も単一性が良いため,単色光源としてよく用いられる.
603 単層感光体 たんそうかんこうたい single layer type photoreceptor 一層構造である感光体.酸化亜鉛粒子あるいはフタロシアニン顔料などの光導電性微粒子を樹脂中に分散した感光体や,電荷発生材料と電荷輸送材料を樹脂中に同時に分散した感光体がある.
604 タンデム方式 たんでむほうしき tandem engine CMYBk各色毎に感光体・現像機などを含んだ作像ユニットを用紙の進行方向に直列配置し,カラー画像を作製する方式をいう.現像機切り替え方式に比較しプリント生産性は高められるが,色ずれ要因は増加し,高精度なカラーレジストレーション制御技術が必要.
605 端面ヘッド たんめんへっど edge head 基板の側面あるいはエッジを一部平坦にして発熱体を形成したサーマルヘッド.
606 蓄熱 ちくねつ heat accumulation サーマルヘッドに通電したときに通電を終了しても,もとの温度に戻りきらない現象.
607 チャージスペクトログラフ法 ちゃーじすぺくとろぐらふほう charge spectrograph method 帯電量測定法の一つ.水平式と垂直式があるが基本原理は同じ.後者の場合一様な空気流を上から下方に形成した風洞に,空気流と直角に平等電界を形成.上方より帯電トナーを底面のフィルターに向けて落下させ、電界によるトナーの着地位置偏位から帯電量分布を求める.(参照:帯電分布測定器)、
608 チャージャ ちゃーじゃ charger 帯電器を言う.通常,電子写真技術においては,感光体の表面を帯電させるために,金属細線と感光体との間に高電界を与えて細線から発するコロナイオンを感光体表面に導くようにしたコロナ帯電器が用いられる.
609 チャージレス電子写真法 ちゃーじれす(でんししゃしん)ほう chargeless electrophotography 帯電とか外部電場を用いず,光起電力あるいはデンバー効果によって生ずる弱い静電場を利用する画像形成法.
610 チャージワイヤ ちゃーじわいや charging wire (参照: コロナ帯電)
611 中間体転写方式 ちゅうかんたいてんしゃほうしき intermediate transfer 感光体上に形成したトナー像を一旦中間転写体に転写してから,用紙に転写する方法.カラー画像の転写方式として採用される.薄紙から厚紙まで従来の白黒機と同様に取り扱える.
612 中間調再現 ちゅうかんちょうさいげん tone reproduction (参照:階調再現)
613 中心視 ちゅうしんち central vision 網膜の中心部,2°程度のごく限られた領域(中心窩)はわずかに窪んでいて,錐状体が密に分布している.この部分は,色の識別力および視力が最も良く,ある物点を凝視するとき,目の光学系はその物点の像が網膜の中心窩に結像するように調節される.
614 中性紙 ちゅうせいし neutralized paper PHが中性から弱アルカリ性で抄紙された用紙.填料として炭酸カルシウムを主体に,中性サイズ剤,カチオン化でんぷんなどが用いられる.酸性成分の影響によるセルロース繊維の劣化が少ないため耐久性に優れる.
615 注入電極 ちゅうにゅうでんきょく injecting electrode ブロッキング電極に対比される.半導体等へキャリアの注入が行なえる電極.
616 長鎖アルキル顕色剤 ちょうさあるきるけんしょくざい long chain alkyl developer 可逆顕色剤のうち,分子内に長鎖アルキル基を持つ酸性化合物のこと.長鎖アルキル基の凝集力を利用してロイコ染料を発色および消色させる.例としては,長鎖アルキルフェノール誘導体,長鎖アルキルホスホン酸などがある.
617 長鎖アルキルフェノール誘導体 ちょうさあるきるふぇのーるゆうどうたい long chain alkyl phenol derivative 可逆顕色剤のうち,分子内に長鎖アルキル基を持つフェノール化合物.長鎖アルキル基の凝集力を利用してロイコ染料を発色および消色させる.
618 長鎖アルキルホスホン酸 ちょうさあるきるほすほんさん long chain alkyl phosphonic acid 可逆顕色剤のうち,分子内に長鎖アルキル基を持つホスホン酸化合物.長鎖アルキル基の凝集力を利用してロイコ染料を発色および消色させる.
619 長鎖低分子 ちょうさていぶんし long chain molecule 分子量が数百までの長鎖炭化水素鎖を有する化合物.高分子/長鎖低分子分散型サーマルリライタブルマーキング媒体に使用される.例としては,高級脂肪酸,高級脂肪酸エステル,二塩基酸などがある.
620 調子 ちょうし tone 階調再現の具合.(参照:階調再現)
621 調子再現曲線 ちょうしさいげんきょくせん tone reproduction curve 入力画像の濃度を横軸に,出力画像を縦軸に取った特性曲線.完璧な再現性の場合45度の直線となるが,一般的にはその画像形成法の欠点を補うためや許容範囲を増すように画像形成条件が設定され,特有のカーブを示す.
622 調色 ちょうしょく toning 銀画像の一部又は全部を銀化合物に転換するか,銀化合物を含む他の金属又は金属化合物にするか,あるいは色素像に置換したり,色素像を加えたりすることにより,印画や透明画の色を変えることを調色という.
623 超増感 ちょうぞうかん hypersensitization 写真感光材料の使用に先立って,感光度を高めるために感光材料に施す前露光,水素やアンモニアなどへの曝気,水浴,アルカリ浴又は還元剤浴への浸漬などの操作.
624 丁度可知差異 ちょうどかちさい just noticeable difference (参照: JND)
625 直接型熱転写方式 ちょくせつがたねつてんしゃほうしき direct thermal transfer 熱転写リボンから直接色素を受像シートに転写して画像を形成する方法.インク層ごと転写する溶融熱転写と色素を分子レベルで転写する昇華熱転写方式に大別される.関連語として,中間転写媒体に一旦色素を転写してから再度転写を行う間接型熱転写方式がある.
626 直接染料 ちょくせつせんりょう direct dyes 水溶性染料の一つ.セルロース繊維を媒染剤を使わずに直接染められる染料で良く使われているものの一つである.染料分子が直線的で,平面性の高い構造を有するのが特徴的であり,代表的なインクジェット染料である.
627 直流コロナ ちょくりゅうころな DC corona  直流電場を印加することにより発生するコロナ放電をさす.正負いずれか単極性の放電イオンが発生する.
628 通電感熱記録紙 つうでんかんねつきろくし electro-thermosensitive recording paper 導電性を付与した感熱発色層を有する記録紙で,電気信号の印加により針電極直下に発生するジュール熱で感熱層が発色し画像が得られる.
629 通電転写記録材料 つうでんてんしゃきろくざいりょう electrosensitive transfer recording material 通電層と熱転写性インク層を基本構成とする記録材料.画像情報に基づいた電気信号の印加により針電極直下にジュール熱が発生する.この熱により熱転写性インク層が軟化または溶融して普通紙等の記録媒体へ転写して画像が得られる.
630 通電発色記録紙 つうでんはっしょくきろくし electrosensitive recording paper 通電層と感熱発色層を基本構成とする記録材料.電気信号の印加により発生したジュール熱を利用して直接発色する感熱紙.発色メカニズムの違いにより電解記録紙(乾式,湿式)と通電感熱記録紙がある.(参照:通電感熱記録紙)
631 通電ヘッド つうでんへっど resistive ribbon thermal print head 通電感熱記録紙または通電記録材料に接して画像情報に基づいた信号を与えるための導電針電極からなる記録用デバイス.一般に,通電ヘッドは針電極を複数並べたアレイ状の構造を持つ.
632 坪量(つぼりょう) つぼりょう basis weight 紙の質量を表す単位であり,20℃65%RHにて4時間以上調湿された紙の平方メートル当たりの質量(g)で示される.
633 爪分離 つめぶんり claw separation, finger stripping 爪状の部品の先端を感光体,定着ローラなどに当接させ,用紙を分離すること.
634 DDCP でぃーでぃーしーぴー direct digital color proofing DTPまたはCEPSで作成したカラー印刷用の画像デジタルデータを紙などの媒体に記録する色校正システム.連続調の画像を記録するシステムと網点画像を記録するシステムとがある.インクジェット方式や昇華型熱転写方式のプリンタが代表的.
635 DTP でぃーてぃーぴー desktop publishing 一連の印刷製版工程の中で,デジタル画像合成/処理をデスクトップ型コンピュータで行った簡易出版のこと.技術進歩により,従来CEPSで行っていたこの作業が小型コンピュータでも可能となった.初期は電算写植や電子組版など文字を対象にした処理が主流であったが, 現在ではカラー画像などの処理も行えるようになった.
636 抵抗性リボン ていこうせいりぼん resistive ribbon 通電転写記録に於けるインクリボンは抵抗層,導電層,インク層から構成されることから抵抗性リボンとも呼ばれる.記録電極から注入された電流により電極直下の抵抗層が発熱しその部分のインクが転写され画像が形成される.
637 ディザ法 でぃざほう dither method 白と黒だけの様な2値出力しか出来ない出力系を用いて連続調画像を表わす方法の一つで,原画像の画素と出力装置の画素が1対1に対応する方法.画素毎に閾値処理を行って,ある領域内の画素数を連続調の階調に対応させて変化させるが,その処理の方法として,閾値マトリックスを用いる組織的ディザと,独立あるいは条件付きでランダムな処理を行うランダムディザがある.
638 ディスポーザブルヘッド でぃすぽーざぶるへっど disposable head ユーザーが交換可能なヘッド.通常,インクカートリッジとヘッドが一体でインクを使い切ったところでヘッドごと交換する形態をとる.
639 定着 [写真] ていちゃく fixing, fixation 現像された感光材料の感光性を除き,画像を安定化する処理.ハロゲン化銀写真では,現像(漂白)処理後に残存するハロゲン化銀を溶解除去する処理.一般にチオ硫酸塩のハロゲン化銀溶解作用を利用している.
640 定着 [電子写真] ていちゃく(でんししゃしん) fixing, fusing 用紙上のトナーを熱,圧力,溶剤などで用紙に固着させることの総称.定着はトナー相互あるいはトナー用紙間との接着,投錨作用によってもたらされる.(参照:熱定着,圧力定着,溶剤定着)
641 定着器 ていちゃくき fuser 用紙上のトナーを固着させるための装置.定着器は加熱定着,圧力定着,溶剤定着器に分類される.
642 定着強度 ていちゃくきょうど fix level トナー画像としての機械的強さと,用紙との接着界面の強さが複合された強度.折曲げ,こすり,しごき等に耐える強度が求められる.
643 定着ローラ ていちゃくろーら fuser roller 熱ローラ定着方式で用いるトナーに接する側のローラをいう.用紙裏面に接するローラは加圧ローラという.(参照:加圧ローラ)
644 デカーリング でかーりんぐ decurling ロール紙に残る巻きぐせカールを矯正するために,カールの方向とは逆方向の曲面をもつ矯正ロールに巻きつけてくせを直すこと.定着後にトナーの熱収縮と用紙の伸長によって生じるカールも同様な方法にて矯正する.
645 デジタルカラー複写機 でじたるからーふくしゃき digital color copying machine 原稿画像を入力装置により赤緑青(RGB)に色分解、電気信号列への変換、補正編集処理がなされた後、各色の補色(CMY)色材にて顕像化しカラー画像を得る装置.画像の色分解、画像処理、画像出力はリアルタイムに連続処理される.
646 デジタルカラープリンタ でじたるからーぷりんた digital color printer 赤緑青(RGB)等に色分解されたデジタル画像情報やテキストコード情報を受けて、電子写真などの顕像化プロセスによりカラー画像を出力する装置.
647 デジタル複写機 でじたるふくしゃき digital copying machine 原稿画像を一旦電気信号パルス列に変換し,画像出力部の特性を補正する画像情報の加工や画像編集が施された後に,光信号や熱信号などに再変換され電子写真プロセス等により複写画像を得る装置.
648 デバイスプロファイル でばいすぷろふぁいる device profile 画像入力装置,画像出力装置といった画像に関わる各種機器の色特性データを格納したもの.
649 デフォーカス でふぉーかす defocus 受光面がレンズの結像面から光軸方向にズレている状態.
650 デュプリケータ でゅーぷりけーた duplicator 明確な定義はないが,複写機の中で特に高速で多量複写を行うものを指している.多くは集中複写室で専任のオペレータにより運転される.分速100枚前後のものが多い.
651 電位計 でんいけい electrometer 高インピーダンスの電圧計.表面電位の測定に用いることが出来る.
652 電位障壁 でんいしょうへき potential barrier 半導体界面の電位差による障壁.p-n接合部,或いはショットキー接合部の様な半導体界面において,伝導帯もしくは価電子帯のエネルギー的なずれが,キャリアの移動を阻止する場合を言う.
653 電荷移動度 でんかいどうど charge mobility (参照: 移動度)
654 電荷結合素子 でんかけつごうそし(しーしーでぃー) charge coupled device (CCD) 個々の素子が1画素に対応するフォトダイオードアレイ(感光部)で光電変換し,各素子に隣接した電極下のキャパシタに一定時間内に蓄積された信号電荷を,半導体内に形成したアナログシフトレジスタで転送し,順次読み出すイメージセンサをいう.感光部,転送部,出力部より構成され,感光部のフォトダイオードアレイには1次元配置と2次元配置がある.
655 電荷減衰 でんかげんすい charge decay 感光体等に与えた電荷及びそれによる電位が減少すること.光により励起されたキャリアによる光減衰と暗所においても起こる暗減衰とに分けられる.
656 電荷受容性 でんかじゅようせい charge acceptance 電荷保持体が電荷を受容保持できる能力.電荷受容性は電荷保持体の抵抗値の関数であり,電荷保持体の抵抗値が電界の増大によって低下することにより帯電時に受容保持される電荷量が制限される.
657 電荷制御剤 でんかせいぎょざい charge control agent (CCA) キャリアとの接触・摩擦によって帯電するトナーの極性と帯電量を制御するために添加する材料.乾式トナーではプラス帯電にニグロシン,マイナスに含金属染料を用いる.液体現像法では,トナー粒子に吸着または含有させて極性と電荷量を制御する.
658 電荷注入 でんかちゅうにゅう charge injection キャリア(担体)注入ともいう.半導体や絶縁体に電極から,または光照射などにより熱平衡以上に電荷を注入すること.
659 電荷の保持性 でんかのほじせい retentivity of charge 電子写真用感光体のような静電荷保持体が,電荷を保持しうる性能.通常,暗所における電荷保持体の表面電位が,初めの値の1/2に減衰するまでの時間として規定される.
660 電荷発生層 でんかはっせいそう charge generation layer(CGL) 積層感光体で受光時に電荷を発生する機能を分担する層.バインダー樹脂中にビスアゾあるいはフタロシアニン等の顔料を分散するタイプと蒸着して形成するタイプがある.
661 電荷輸送層 でんかゆそう charge transport layer (CTL ) 積層感光体でCGLで発生した電荷を輸送する機能を分担する層.ポリカーボネイト等の樹脂中にヒドラゾン系等の電荷輸送性を有する化合物を混合してCGLの上に約 20μm 程度の膜厚に塗布して形成される.
662 電荷輸送時間 でんかゆそうじかん transit time 帯電された感光体中を光励起キャリアがその電界によって移動するとき,感光体膜厚の端から端までキャリアが移動するのに必要とする時間.タイムオブフライト法により測定される.
663 電気泳動現像法 でんきえいどう(げんぞうほう) electrophoresis 粒子が分散媒体である液体との間で帯電し,電界の印加で液中を移動することを電気泳動といい,この現象を利用した静電潜像の可視化方法を電気泳動現像法と言う.通常,液体現像法あるいは湿式現像法と言う.
664 電気光学シャッタアレイ でんきこうがくしゃったあれい electrooptic shutter array (参照: PLZTシャッタアレイ)
665 電子組版 でんしくみはん computed typesetting, electronic composing コンピュータを使って電子的に組版を行うこと.もともとは簡易電算写植システムとして開発されたが,現在はDTPシステムにもこの機能が組み込まれている.
666 電子写真 でんししゃしん electrophotography カールソン法を代表とする,静電気や導電性などの電気現象を利用し,光像から直接感光体上に潜像を形成する写真法の総称.この場合光像には可視像以外に可視外光,X線,粒子線等も含まれる.
667 電子写真式プリンタ でんししゃしんしきぷりんた electrophotographic printer 電子写真法を用いた画像情報の出力装置.入力機器からの信号はレーザスキャナ,LEDアレイ等により光像に変換され,電子写真プロセスでハードコピー化される.高速,高画質,低騒音が特徴.
668 電子写真システム でんししゃしんしすてむ electrophotographic system 各種電子写真法を構成するハードウエア・ソフトウエアを統合し,目的機能を達成する全体系を指す.帯電,露光,現像といった機能の統合体と,帯電装置,露光光学系等の実体の統合体を指す場合がある.
669 電子出版 でんししゅっぱん electronic publishing CD-ROMなどの電子媒体による刊行物やオンライン・データベースなどの情報伝達手段を利用して作成される印刷物及びその方式をいう.DTPやCEPSなどのデジタルシステムを用いて印刷物を製版する意味にも使われる.
670 電子線記録方式 でんしせんきろくほうしき electron beam printing イオンフロー記録方式の一種で,放電源として交流放電を用い,負極性電荷のみを取り出して記録媒体に照射するタイプの記録方式において,その電荷の大部分が電子であることから,特に電子線記録と称することがある.また,真空中で電子線を変調・走査して記録媒体上に直接記録する方式,その電子線を大気と真空を隔てている薄い膜を通過させて,空気中の記録媒体に記録する方式を意味することもある.
671 電子ソーター でんしそーたー electronic sorter 複数の原稿画像をスキャナーによって一旦電子情報としてページメモリに蓄積し,複写動作時にページ順に画像情報を書込み,それを繰り返すことによって,複数の部数を連続的に出力する方式.
672 電子放射線写真 でんしほうしゃせんしゃしん electroradiography 電子写真自体は,X線,粒子線などの放射線をも対象にするが,これに加え放射線のイオン化現象を利用し誘電体上に直接静電潜像を形成する方式も加えた電気的放射線写真の総称である.
673 転写 てんしゃ transfer 電子写真法においては,感光体表面に形成されたトナー像を用紙に移動し付着させるプロセスをいう.
674 転写開始温度 てんしゃかいしおんど transferable minimum temperature 溶融熱転写または染料熱転写において,インクまたは染料が記録媒体上へ移行するときに必要とされる最低の温度.
675 転写効率 てんしゃこうりつ transfer efficiency 電子写真において,感光体上に現像されたトナーの重量に対して,感光体から用紙等に転写されたトナーの重量比率をいう.通常90?95%程度となる.
676 転写ドラム方式 てんしゃどらむ transfer drum method 多重転写方式の一種.樹脂フィルムからなる中空の転写ドラムまたは表面に弾性体を有する転写ドラムに用紙を静電吸着力やグリッパで固定し,感光体上のトナー像を一色毎転写する方式.
677 転写抜け てんしゃぬけ(ぼいど) defect of transferred colorant, void 熱転写記録において溶融インク等が転写するべき所に完全に転写することができず,微小な転写不良が生ずることをいう.電子写真,静電記録のトナーの転写不良でも同じ現象が起こり得る.ボイド.
678 転写前帯電 てんしゃまえたいでん pretransfer charging 静電転写に先立ち感光体上の現像像にコロナイオンで帯電する処理.現像時のトナー比電荷が小さすぎるとき,背景部の電位が不安定な場合や,正/反転同時現像後にトナーの帯電極性を揃える場合などに用いられる.
679 転写ローラ てんしゃろーら transfer roller 用紙を介し感光体に接触回転し,トナーと逆極性のバイアスを印加することにより転写を行うローラをいう.ローラの抵抗は10^7?10^9 Ohmcm2 の半導電域で用いられる.
680 伝染現像 でんせんげんぞう infectious development, contagious developer 強露光を受けた粒子が現像され,次いで生成した反応生成物が引き金となって周辺の弱露光粒子も伝染的に現像される現象.亜硫酸イオン濃度のきわめて低いハイドロキノン現像液でリスフィルムを現像すると,超硬調特性が得られるのは伝染現像効果による.
681 伝熱係数 でんねつけいすう heat transfer coefficient 伝熱における熱移動の速さを示す係数の総称.大別して境膜伝熱係数,総括伝熱係数および輻射伝熱係数の三者がある.
682 デンバー効果 でんばーこうか Dember effect 結晶表面で光生成した過剰キャリアが拡散する際,電子と正孔の移動度が異なるために生ずる起電力.
683 点広がり関数 てんひろがりかんすう point spread function (PSF) 各種の光学系や画像再現システムの空間周波数的な特性を含めたレスポンス特性を表わすための関数で,理想的な点像(2次元のδ関数)が,その系を通過した場合にどの様に広がるかを表わす関数.
684 同化効果 どうかこうか assimilation effect ある色が他の色に囲まれるとき,囲まれた色が周囲の色に近づいて見える現象.
685 透過濃度 とうかのうど transmission density フィルム等を対象とし,入射光に対する透過光の比率として計測される光学濃度.ISO-5シリーズ等で規格化されている.(参照 光学濃度)
686 同時多層塗布 どうじたそうとふ simultaneous multilayers coating 塗布液の粘度と界面活性剤を選択することで,多重スリットから同時に多くの写真乳剤層を押し出し重ねて塗布する塗布方式.ホッパースライド塗布法などがある.この塗布方式により,多層で構成された写真感光材料が得られる.
687 同時転写法 どうじてんしゃほう synchronous transfer process 静電像転写法の一つ.感光体と用紙を重ねた状態で画像露光を行い,静電潜像形成とその転写を同時に行う方法.
688 透磁率検知方式 とうじりつけんちほうしき permeability detecting method トナー濃度制御方式の一つ.現像機内で一定量の現像剤を共振回路のコイルが設けられた流路を通過させることで,キャリアへのトナー付着量の多少をインダクタンスの変化として検知する方式.
689 同時露光現像法 どうじろこうげんぞうほう same time exposure and development method 透明な感光体ドラムの現像部で,感光体ドラムの背面(内面)から露光し,トナーを感光体に付着させる方法.感光体ドラムへの帯電は現像剤を通して行なわれ,露光した部分は電位が低くなるため,現像バイアスによりトナーが感光体に付着する.
690 動的消去特性 どうてきしょうきょとくせい dynamic erasing characteristic 消去動作を極めて短時間,例えばミリ秒オーダで行った時の消去特性.代表例としてサーマルヘッド加熱による消去特性がある.サーマルリライタブルマーキング材料では,消去加熱時間が短くなると消去特性が悪くなる傾向にある.
691 動的粘弾性 どうてきねんだんせい dynamic viscoelasticity 粘弾性体に振動を与え応力または歪みを周期的に変化させた場合に見られる粘弾性挙動.周期的応力に対しては動的コンプライアンスが,周期的歪みに対しては動的粘弾性率が測定される.
692 導電性トナー どうでんせいとなー conductive toner 比較的導電性の高い粉体トナー.導電率の値について明確な規定はないが,1000 V/cm の電場で 10??10?8mhos/cm程度のトナーをいう.マグネダイナミック法に用いる一成分磁性トナーは導電性トナーである.
693 導電性ブラシ帯電 どうでんせいぶらしたいでん conductive brush charging 導電性繊維をブラシ状に束ね,その先端を感光体表面に接触させ500?2000Vの直流電圧を印加し帯電させる方法.ブラシ先端部は電界強度が高く,微小空隙での放電や接触帯電により帯電がなされる.
694 導電層 どうでんそう conductive layer 通電転写記録インクリボンに設けた一つの塗布層.インクリボンの基本構成は記録電極側から,抵抗層,導電層,インク層の順になる.導電層は記録電極から供給され抵抗層を発熱させた電流を集めて電源に戻す働きをする.通常,アルミニウム薄膜などで構成される.
695 導波路 どうはろ waveguide 波動を一定領域に閉じ込めて伝送する回路または線路.物理的な境界によって決められる方向に電磁波を閉じ込め,指向するために設計されたシステムや材料.
696 透明/白濁変化 とうめい/はくだくへんか transparency/opacity change 熱による相分離又は相変化に伴う光散乱性変化等を利用した透明状態と白濁状態の可逆的な変化.この変化は,温度の違い,また加熱後の冷却速度の違いによって起こる.
697 透明化温度 とうめいかおんど transparency temperature 熱による相分離又は相変化に伴う光散乱性変化等を利用した物理変化型のサーマルリライタブルマーキングにおいて,白濁状態から透明化する温度をいう.
698 透明化温度範囲 とうめいかおんどはんい transparency temperature range 熱による相分離又は相変化に伴う光散乱性変化等を利用した物理変化型のサーマルリライタブルマーキングにおいて,白濁状態から透明化する温度の範囲をいう.
699 透明性 とうめいせい transparency トナー(バインダ)の可視域での不要分光吸収が少ないこと.OHP用またはフルカラー画像を作製する場合,その色再現性を広くとるために求められる特性.
700 独立ディザ法 どくりつでぃざほう independemt dither method ランダムディザ法の一種で,対象とする画素の2値化を乱数によって決定した閾値により行う.そのため他の画素の状態によらず,独立型と呼ばれる.また,組織的ディザ法も他の画素の状態によらず画素位置だけによって処理を行うことからこの様に呼ばれることがある.
701 吐出ヒータ としゅつひーた ink ejecting heater バブルジェット(サーマル)方式のプリントヘッドのノズル内に設けられ,急速に加熱発熱する事により表面で膜沸騰を起させるための微少なヒータ.TaAl, TaN等の材料が使われる.
702 ドット どっと dot 画像形成の最小単位.例えばインクジェット記録では,インク液滴が記録紙上で広がって出来る.その形状は記録紙の物理的表面形状,インク物性との親和性によってきまり,ノンコート紙系は不定形なジグザグな形状をとることが多く.コート紙系は円形になることが多い.
703 ドットエッチング どっとえっちんぐ dot etching フィルム上に形成された網点画像の濃淡を部分的あるいは全体的に調節するために該当部分の網点の大きさを変えること.通常は赤血塩ハイポ減力液で網点を小さくする.
704 ドット分散法 どっとけいどっとぶんさん dot dispersed dither method 組織的ディザ法や濃度パターン法で用いられるドットパターンの配置方法の一つで,中間階調でドットが分散し,細かいテクスチャを示す様に,隣合う順序番号の閾値がなるべく離れた位置にくる様に配置する方法で,ベイヤー型ディザ法等がある.
705 ドットゲイン どっとげいん dot gain 製版フィルム・ペーパー上の網点画像を別のフィルムや刷版に露光したとき,あるいは印刷機で印刷したときに,得られる網点が元の網点に比べ大きくなる(太る)現象のこと.前者は光の散乱や画像のぼけにより,後者はインクのにじみ・広がりによる.
706 ドットジェネレータ どっとじぇねれーた dot generator 網点を電子的に発生させる電子回路もしくはソフトウエアーのこと.アナログ方式ではコンタクトスクリーンを用いて網点画像を形成するが,ダイレクトスキャナでは電子的もしくはソフトウエアーでコンタクトスクリーンを模擬した信号を発生させ,これと画像信号を強度比較して,設定した閾値により記録用の光をオン・オフさせて網点を形成する.
707 ドットパターン法 どっとぱたーんほう dot pattern method (参照:濃度パターン法)
708 トナー となー toner 電子写真感光体等に形成された静電潜像を顕像化させる帯電着色微粒子.カーボンブラックのような着色顔料,極性制御材,その他添加剤を樹脂に分散させた5?20μm程度の粉体トナー,絶縁性液体中に樹脂や極性制御材を着色顔料に吸着・分散させた液体トナー等がある.
709 トナークラウド となーくらうど toner cloud トナーが空気中に浮遊している状態,またはトナーが現像機外へ飛散する現象.後者はトナーとキャリアまたは現像ロール間の付着力が弱い場合に発生しやすい.
710 トナージェット となーじぇっと toner jet 帯電させたトナーを開口電極からの電気力で飛翔させ,その開口電極を通過したトナーを用紙に付着させトナー像を形成する方式.用紙上のトナー像は,熱により定着される.CMYKの4色の記録ユニットをタンデム型に構成し,小型なカラー記録装置が可能である.トナー飛翔記録と呼ばれることもある.
711 トナー層電位 となーそうでんい toner layer potential 現像が行なわれる際,帯電したトナーが付着するため,トナー層に現われる電位差.この現象を利用してトナーの帯電量を測定する方法もある.
712 トナーフィルミング となーふぃるみんぐ toner filming 感光体表面などにトナー成分が広域に薄く付着した状態.多くはクリーニングブレードなど感光体表面に接触する部材と感光体表面との間隙に捕捉されたトナーが感光体との摩擦により溶融して感光体に付着することに因る.2成分現像において,キャリア表面にトナー成分が付着することも同様に表現される.
713 トナーリサイクル となーりさいくる toner recycle 感光体からクリーニングされた回収トナーを,現像機のホッパーに戻して再利用すること.トナーリクレームともいう.
714 トライレベル法 とらいれべるほう trilevel xerography 露光強度を2段階とし,中間電位(白電位)を0とみなすことで,実質的に正負の潜像を形成し,帯電極性の異なる二色のトナーにて現像する方法.転写前帯電を施すことにより帯電極性を揃えたうえで転写を行う.
715 トラッキング機構 とらっきんぐきこう tracking mechanism 感光体や転写ベルトなどの片寄り防止機構をいう.弾性ベルトの場合は張架ロールの形状を太鼓状にして,力学的にベルトを中央に寄せる方法が採られる.非弾性部材の場合は機械的または光学的に片寄り量を検出し,張架ロールを傾けて片寄りを防止する.
716 トラップ とらっぷ trap 電子や正孔の電荷を捕獲する能力を持つ準位で禁制帯中に存在する.熱的に励起される浅いトラップと長時間捕獲する深いトラップがある.結晶中での欠陥や不純物などが原因となる.
717 ドラムスキャナ どらむすきゃな drum scanner 原稿を円筒ドラムに巻き付けて,このドラムを高速で回転させながら画像を機械光学的に走査して読み取り,記録する円筒走査方式のスキャナ.CCDを用いたフラットベッドスキャナに比較して高解像で画像が読みとれる.
718 トランジットタイム とらんじっとたいむ transit time 帯電された感光体中を光励起キャリアがその電界によって移動するとき,感光体膜厚の端から端までキャリアが移動するのに必要とする時間.タイムオブフライト法により測定される.
719 トランスフィックス とらんすふぃっくす transfix 転写定着を同時に行う方法.硬質(耐熱性)の画像形成ドラム上のトナー像を用紙裏面からローラで圧力を加えトナーを粘着転写する.ローラに熱をかけることもある.中間転写体から転写定着を行う場合にも用いられる.
720 トーリックレンズ とりっくれんず toric lens レンズの一面が円環(トーリック)面で構成されたレンズ.レーザ走査光学系で,面倒れ補正のために,fθレンズの構成要素として用いる.
721 ドリフト移動度 どりふといどうど drift mobility (参照: 移動度)

更新日 00/04/23
名前 Masaaki Yokoyama