通し番号 |
用語 |
読み |
英語 |
説明文 |
149 |
加圧現像法 |
かあつげんぞうほう |
impression development |
(参照: インプレッション現像法) |
150 |
加圧ローラ |
かあつろーら |
pressure roller |
定着ローラの対になるローラ.通常,耐熱弾性ゴムで被覆される.カラー電子写真の場合には,定着ローラ側を耐熱弾性ゴム,加圧ローラを剛体とし,用紙が自己剥離するよう構成することもある.(参照:定着ローラ)
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151 |
カートリッジ |
かーとりっじ |
cartridge |
電子写真装置においては,画像形成ユニットを一体化し交換容易としたものを指す.ユニットの構成は多種あるが感光体・現像機・クリーナからなるものが多い.環境保全の面から使用済みカートリッジを回収してリサイクルされている. |
152 |
カーニング |
かーにんぐ |
kerning |
文字と文字の字間を一定ではなく,バランスよく組む機能のこと.和文写植組版でいう「つめ組」の意味に似ているが,本来は欧文イタリック体の文字の一部を隣の文字にくい込むようにして字間のバランスを取る意味に使用されていた. |
153 |
カール |
かーる |
curling |
用紙のそりをいう.機械的外力(巻きぐせ,しごき)および水分の脱吸湿による表裏の伸縮差で起る.熱ローラ定着時にはトナーの熱収縮が加わり,その程度が大きくなる.
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154 |
カールソンプロセス |
かーるそんぷろせす |
Carlson process |
高絶縁性光導電材料を感光体とし,暗所で表面を帯電,次いで露光し,光像に対応して形成された電荷像(静電潜像)に着色粉体(トナー)を選択的に付着させ可視化する写真法.電子写真法の最も基礎的なもので発明者の名に由来.
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155 |
開口効率 |
かいこうこうりつ |
aperture efficiency,vignetting factor |
写真レンズなどで,光軸上の像点に結像する光束と軸外点に結像する光束の割合をいう.海外では開口効率よりも,ケラレ量を意味する口径食(ビグネッティング)を用いるのが一般である. |
156 |
解像度 |
かいぞうど |
resolution |
ファクシミリ,プリンタ,TVなどでどの程度細かく画像を表現できるかを表すもの.プリンターでは,単位長当りの描画ドット数で表し,慣用的に単位長としてインチを用い,dpi(dots/inch)と呼称する.レンズ,感光材料では解像力を用いる. |
157 |
階層符号化 |
かいそうふごうか |
progressive coding |
最初に解像度,レベル数,周波数帯域などが不十分な全体画像を送り,徐々に付加情報を送信し,最終的に最大品質の画像が受信側で再生される符号化方式.最終品質の画像が走査順に送られてくる通常の符号化方式を順次符号化,あるいは逐次符号化という. |
158 |
解像力 |
かいぞうりょく |
resolving power, resolution |
結像素子の光学性能を表す.2点または2線が分離して見える限界の幅の逆数をいう.1mmあたりに含まれる等間隔の白黒1組の縞本数で表現する(line paires/mm, 本/mm). |
159 |
階調再現 |
かいちょうさいげん |
tone reproduction |
印刷機やプリンタ,ディスプレイ等の画像出力装置において,階調(画像の明るさや色の変化)を原画あるいは入力データに対してどの様に再現するかを示す特性.画像再現,カラー再現の基礎となる.調子再現. |
160 |
階調補正 |
かいちょうほせい |
tone correction |
画像入力装置や出力装置等の階調再現特性を補正して,トータルなシステムとして希望の再現特性を得ること. |
161 |
回転多面鏡 |
かいてんためんきょう |
polygon mirror |
(参照: ポリゴンミラー) |
162 |
回転フィルタ方式 |
かいてんふぃるたほうしき |
color filter switching method |
原稿像の色分解を行う際に,光源と受光素子 (または感光体)の間に赤・青・緑(RGB)に分割された回転フィルタを挿入し,順次切り替えることにより色分解する方式.単色と共通な光学系が利用できるが,1ラインの読み取りに3回の走査が必要になる.
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163 |
外部エネルギ履歴 |
がいぶえねるぎりれき |
external energy hysteresis |
記録画像,消去画像を特定の温度,湿度条件下もしくは光などに暴露した履歴.リライタブルマーキングでは,この履歴によってリライタブル特性が変化することがある. |
164 |
回復系 |
かいふくけい |
head recovering system |
ノズル内の気泡や目詰まり,表面の濡れなどの吐出を妨げる要因を除去するためにプリンタに設けた機構.例えば,ノズル内のインクを吸引して除去する機構や,表面のインクを拭き取る機構など. |
165 |
界面障壁 |
かいめんしょうへき |
interface barrier |
二物質の接触界面に生じる電位障壁..界面電位.(参照:接触電位) |
166 |
界面剥離 |
かいめんはくり |
interfacial peeling |
溶融熱転写インク層が層内でちぎれることなく隣接層から剥離する現象. |
167 |
化学変化型サーマルリライタブルマーキング |
かがくへんかがたりらいたぶるまーきんぐ |
chemical change type rewritable marking |
化学反応を利用したサーマルリライタブルマーキングの総称.具体例としては,ロイコ染料と可逆顕色剤の化学反応を利用したロイコ染料型リライタブルマーキングがある. |
168 |
書き換えインターバル履歴 |
かきかえいんたーばるりれき |
rewrite interval hysteresis |
リライタブルマーキングの画像記録から消去迄のあるいは画像消去から記録迄の経過時間の履歴.リライタブルマーキングではこの履歴によって特性が変化することがある.一般に経過時間と記録特性あるいは消去特性の関係で評価される. |
169 |
可逆顕色剤 |
かぎゃくけんしょくざい |
reversible developer |
ロイコ染料とともに用いられ,発色および消色の機能を持った材料.リライタブルマーキング材料として用いられる.顕減色剤,長鎖アルキル顕色剤などがある. |
170 |
可逆性感熱記録媒体 |
かぎゃくせいかんねつきろくばいたい |
reversible thermal recording medium |
サーマルリライタブルマーキングに用いられる媒体.(参照:サーマルリライタブルマーキング) |
171 |
架橋性 |
かきょうせい |
cross linkage |
橋掛けともいわれる.ゴム製造プロセスにおける加硫のように,線状高分子中のいくつかの特定の原子間に化学結合を形成すること.一分子内でも分子間でもよい. |
172 |
拡散係数 |
かくさんけいすう |
diffusion coefficient |
単位の濃度勾配があるとき,単位時間に単位断面積を通って拡散していく物質の量. |
173 |
核沸騰 |
かくふっとう |
nucleation boiling |
液体を加熱して沸点に達したときに起こる沸騰現象.液体内部でランダムに気泡核が発生・成長する.発生した気泡の内圧は1気圧であるため自発的に消泡しない.サーマル(バブル)ジェット方式ではノズル内に核沸騰の気泡が発生すると吐出の妨げになる. |
174 |
画質 |
がしつ |
image quality |
画像のトータルな品質.人間が見て良い悪いを判断する心理的な評価と,解像度,MTF,階調再現性,ノイズ量等の物理的な量で評価する方法がある. |
175 |
加色法カラー写真 |
かしょくほうからーしゃしん |
additive color process |
赤,緑,青の三原色の画像を混合して作るカラー写真作成法.赤,緑,青のフィルタを使用して撮影した三枚の白黒フィルム(ネガ)からポジを作り,各ポジに撮影時のフィルタを付け,三者を重ね合わせて白色光で投影してカラー画像を得る方法などがある. |
176 |
カスケード現像 |
かすけーどげんぞう |
cascade development |
キャリアビーズの表面にトナーを付着させた現像剤を,静電潜像を形成した感光体表面に振り掛けるようにして流し可視化する方法. |
177 |
カセット |
かせっと |
cassette |
プリンタや複写機において,シート状の用紙を収納し,着脱が可能であり,本体と連動して給紙ができるように構成された箱. |
178 |
画素 |
がそ |
picture element, pixel |
2次元的な画像を構成する最小の単位で,通常はデジタル画像に対して定められる.画素密度(pixel density)は単位長さ(mm,inch等)当たりの画素数で表す. |
179 |
画像構造 |
がぞうこうぞう |
image structure |
各種画像記録方式により作製された画像に特徴的な,微視的空間構造を意味する.
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180 |
画像処理 |
がぞうしょり |
image processing |
画質の改善や領域抽出等の目的で,画像に対して数値演算処理を行うこと.通常は計算機等でデジタル処理を行う場合を言う. |
181 |
画像流れ |
がぞうながれ |
image deletion |
画像がぼやけたりこすれたように流れる現象をいう.感光体表面に放電生成物の水溶体など導電性を有する異物が付着し,潜像電荷が潜像面方向に流れるために発生する.(参照:放電生成物) |
182 |
画像ノイズ |
がぞうのいず |
image noise |
画像データ上や出力画像上に出現するノイズ.写真などで見られるランダムな粒状性ノイズや,画像符号化等で発生する周期的な構造を有するブロックノイズ等がある. |
183 |
画像濃度 |
がぞうのうど |
image density |
画像の中で測定された光学濃度のこと. |
184 |
画像の粒子性 |
がぞうのりゅうしせい |
graininess |
写真や電子写真記録等で作成した画像では,そのままでも,あるいは拡大すると粒状性のノイズが見られることがある.このノイズの程度を言う. |
185 |
画像評価 |
がぞうひょうか |
image evaluation |
画像の善し悪しを評価することで,その評価基準を定めることが重要である.通常は,複数の被験者に複数の画像を提示して,相対的善し悪しを判定させた後に,統計処理を行なって主観評価値を求める,いわゆる官能検査によって評価を行なうが,その評価基準が何であるかを知る為,主観評価値と画像の物理量との関係を求める実験も多く行われている. |
186 |
画像品質 |
がぞうひんしつ |
image quality |
(参照:画質) |
187 |
画像フォーマット |
がぞうふぉーまっと |
image format |
画像を蓄積したり転送を行う際に使用される一定の手続きに従った画像の記述方法.画像を再現する際に必要な画像の大きさ,解像度,符号化方法等のパラメータと画像データそのものが含まれる. |
188 |
活性化エネルギー |
かっせいかえねるぎー |
activation energy |
原系から遷移状態を経て生成系に移る過程における,遷移状態と原系の状態とのエネルギー差に相当する.この過程が進行するためには,系が活性化エネルギー以上のエネルギーを持つことが必要である. |
189 |
滑性層 |
かっせいそう |
slipping layer |
インクリボンの裏面に形成され,サーマルヘッドとの熱融着を防止し,円滑なプリント走行性を付与させる層.一般に耐熱性樹脂と滑剤からなる. |
190 |
カット紙 |
かっとし |
cut paper |
規格寸法に裁断された用紙.裁断には巻取りを平判に裁断してから小判に断裁する方法と,巻取りから直接裁断するロータリ断裁がある.印刷ではプリント後に化粧裁ちするために大きめのノビサイズが用いられる.
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191 |
桂川プロセス |
かつらがわぷろせす |
Katsuragawa process |
導電性支持体,光導電層,誘電体層よりなる三層構成感光体を用い,直流コロナ帯電,逆極性直流コロナ帯電同時露光,全面露光の3工程により主に分極を利用して静電潜像を形成する.桂川電機(株)により開発された.KIPプロセスともいう. |
192 |
荷電制御型インクジェット |
かでんせいぎょがた |
continuous inkjet system |
インクを連続的に噴射させ粒子化した後,粒子に与える荷電量を制御し,さらに一定電界を通過偏向させることで記録粒子と非記録粒子にわけて記録を行うインクジェット記録方式. |
193 |
可読性 |
かどくせい |
readability |
プリントされた内容が見やすく読みやすいこと.画像のコントラストが適切で,ノイズが少なく,かつ用紙との視覚的な均質感があること. |
194 |
カバリングパワー |
かばりんぐぱわー |
covering power |
画像銀の光を遮る能力で,銀画像の拡散濃度Dを単位面積当たりの銀量Mで除した値D/Mで表し,その単位はdm2/g である.被覆力とも呼んでいる.この逆数が測光当量である. |
195 |
加筆性 |
かひつせい |
writeability |
ハードコピーへの一般筆記具による書込み易さをいう.事務文書として作成されたハードコピーは,更に情報が書き加えられて新たな原稿となるため重要な特性となる.
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196 |
カプセルインク |
かぷせるいんく |
capsuled ink |
樹脂粒子中に染料,顔料などの色材を内包するカプセルを含有するインク.耐水性,耐光性などの耐久性が向上する. |
197 |
カプセルトナー |
かぷせるとなー |
capsule toner |
カプセル状のトナー.低温定着の目的には内核を低融点の樹脂,外殻を固い樹脂で形成しトナーとしての耐久性を維持しつつ定着温度を低下させる.圧力定着用トナーにも用いられる. |
198 |
カプラー |
かぷら |
color coupler, color former,dye-forming coupler |
p-フェニレンジアミン系発色現像主薬の酸化生成物と反応して,色素を生成する化合物.水溶性カプラーと,耐拡散性のカプラーがあり,前者は発色現像液に添加し,後者は感光材料に添加する.マスク効果や現像抑制など種々の機能を持つカプラーもある. |
199 |
かぶり |
かぶり |
fog |
電子写真では現像操作によって本来白抜けとなるべき非画像部にトナーが付着して濃度が高くなる現象を,また銀塩写真では感光材料の非画像部が現像されて濃度が高くなる現象をいう.その濃度増加分をかぶり濃度という.銀塩写真におけるかぶりの原因には,感光材料の製造過程・保存過程・現像時の異常,あるいは取り扱い中の機械的影響などある. |
200 |
かぶり濃度 |
かぶりのうど |
fog density |
現像操作により,本来白抜けとなるべき地肌部分が黒くなる現象をカブリという.その黒化濃度をかぶり濃度という. |
201 |
可変長符号化 |
かへんちょうふごうか |
variable codeword length coding |
変換処理等を行った後のデータに符号を割り当てる部分で,割り当てる符号の長さを可変にして符号化効率の向上を図った方式.符号を割り当てるデータの単位長さが可変の場合もある.MH符号のベースとなるハフマン符号はこの一例である.(参照:ハフマン符号) |
202 |
加法混色 |
かほうこんしょく |
additive color mixture |
赤,緑,青の光を加算してさまざまな色を再現する方法を加法混色という.加法混色には,色光を重ねて行う同時加法混色や,カラーテレビのように各種色点をモザイク状に敷き詰める併置加法混色などがある. |
203 |
紙送り機構 |
かみおくりきこう |
paper handling mechanism |
複写機やプリンターにおいて,用紙を画像形成プロセスへ導き,用紙通過経路を適切に案内し,機外へ排出するまでの一連の用紙搬送機構をいう.
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204 |
紙詰まり |
かみづまり |
paper jam |
用紙が所定のタイミングで機械内を搬送されないことをいう.原因は数多くあり,用紙の吸湿による変形,作像パラメータの変動などにより,用紙が途中でスリップしたり,引っかかったり,巻き付いたりなどすることに因る.
|
205 |
カメラ眼(がん) |
かめらがん |
camera-type eyes |
目の光学系の構成がカメラと似ているのでこのように呼ばれる.脊椎動物と軟体動物の頭足類・腹足類などの目がこのカメラ型である.ヒトを含めて哺乳類の水晶体は両凸型のレンズであるが,魚類や軟体動物の水晶体は球形である.これらの水晶体は中心部の屈折率が最大で周辺部にいくにしたがって放物線的に下がっていく屈折率分布型のレンズになっている. |
206 |
カラーインカラー法 |
からーいんからーほう |
color-in-color process |
感光層の逆面にYellow,Magenta,Cyanの昇華性染料を必要面積分,順次塗布し,感光面を露光してトナーを現像した後に,染料層と記録紙を密着し,トナー側から赤外線を照射してその輻射熱で染料を順次昇華転写させてカラー画像を得る方法. |
207 |
カラースキャナ |
からーすきゃな |
color scanner |
カラー原稿を電気的あるいは機械的に走査して, R,G,B 3色の色分解信号を光電子管やCCDなどにより電気信号として取り出す装置.印刷分野では, この信号をC,M,Y,K 4色の信号に変換後, 色再現, 調子再現, 鮮鋭度等を調整する画像処理を行い,その信号で露光用レーザー等を変調し, 色分解された画像信号を感光材料に記録する機能まで含めたシステムをいう. |
208 |
カラートナー |
からーとなー |
color toner |
色彩画像を作るのに用いるトナー.原色の再現には,イエロ,マゼンタ,シアンの所謂三原色のカラートナーを用いる. |
209 |
カラーマネジメントシステム |
からーまねじめんとしすてむ |
color management system (CMS) |
ネットワーク環境下で画像入出力機器やディスプレイを接続してカラー画像を扱う場合,機器ごとに特性が異なるために機器ごとに色が違ってしまうという問題が起こる.これに対して機器間で色を統一的に管理して相互の色を極力あわせようとする仕組がCMSである. |
210 |
カラーラインイメージセンサ |
からーらいんいめーじせんさ |
color line image sensor |
カラースキャナに使用されるセンサであり,3色光源を線順次に切り替え1つの白黒センサで読み取るもの,千鳥状に複数のCCDセンサを並べた密着センサの画素上に3色のカラーフィルタをストライプ状に配置したものなどがある. |
211 |
カラーリバーサルフィルム |
からーりばーさるふぃるむ |
color reversal film |
撮影した被写体と同様な明暗,色相の画像が,反転現像処理により得られるカラーフィルム.カプラーを現像液に添加した外型感光材料と乳剤に添加した内型感光材料がある. |
212 |
ガラス転移温度 |
がらすてんいおんど |
glass transition temperature |
高分子物質を加熱したときガラス状のかたい状態からゴム状に変わる現象をガラス転移といい,その温度をガラス転移温度という.電子写真用乾式トナーの結着材樹脂のガラス転移温度は,トナーの保存安定性,定着性と相関があり,樹脂選定の判断基準として利用される. |
213 |
カルコゲナイド感光体 |
かるこげないどかんこうたい |
chalcogenide photoconductor |
6族元素Se,Teを主成分とする光導電性材料の総称.6族元素のみからなるSe,Se-Teと5族6族から構成されるAs-Se,As-Teがある. |
214 |
過冷却物質 |
かれいきゃくぶっしつ |
supercooling material |
一次または高次の相転移において,高温側から冷却したときに転移温度を過ぎても転移現象を起こさない物質.たとえば,水や液体状態のパラフィンを冷却していくとき融点を過ぎても固化しないことがある.この現象は振動などの条件に依存する. |
215 |
感圧記録紙 |
かんあつきろくし |
pressure sensitive paper |
機械的圧力を加えることによりカプセルが破壊されてハードコピーが得られる記録紙.カプセル内の無色のロイコ染料が酸性物質である顕色剤に吸着,酸化されて発色する.多数枚の同時記録が得られるのが特徴.
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216 |
感光性マイクロカプセル |
かんこうせいまいくろかぷせる |
photosensitive micro-capsule |
光重合性のモノマーを内包するマイクロカプセル.ロイコ染料等を一緒に入れておき露光後圧力ローラ等で顕色シートと重ね合わせて未重合のカプセルをつぶして発色させ画像を得る.サイカラープロセスに用いられた. |
217 |
感光体スクリーン |
かんこうたいすくりーん |
photosensitive screen |
微細なメッシュを持つ金属スクリーンの金属細線上に光導電体を塗工したもの.イオンモジュレーション記録においてコロナイオン発生器と誘電体塗工紙の間に置かれてコロナイオン流を制御する. |
218 |
感光中心 |
かんこうちゅうしん |
sensitivity center |
ハロゲン化銀乳剤粒子が露光されて生じる電子が捕獲され,また格子間銀イオンをも捕獲して潜像形成に進む活性な部分.感光核と同義に用いられる. |
219 |
乾式現像 |
かんしきげんぞう |
dry development |
トナーと呼ばれる着色した微細粉体を用いて静電潜像を可視化すること.カスケード現像法,磁気ブラシ現像法,一成分現像法などの現像法がある.乾式現像に用いるトナーあるいは現像剤を乾式現像剤,粉体現像剤,粉体トナーなどという. |
220 |
干渉計 |
かんしょうけい |
interferometer |
波動の干渉を利用して干渉縞を作り,これを解析して種々の物理量を測定する装置.光波の干渉を利用して距離,光学的表面の精度などを測定するための装置.干渉計は,それを構成する光学素子の配置によって種々の型がある. |
221 |
干渉縞 |
かんしょうじま |
interference fringes |
電子写真において,レーザのような干渉性単色光を露光源とした場合,感光体のCGL,CTL,UCL等の層界面や基板表面で反射した光が干渉し,静電潜像に干渉縞が生じること.基板表面に凹凸を付けたり,光吸収層を設けるなどしてその発生を抑える.(参照:モアレ)
|
222 |
かん状体 |
かんじょうたい |
rod |
視細胞の1種で,網膜上の周辺部に多く存在する.棒状の構造からこの名がある.低照度下で働き,明暗のみ知覚する. |
223 |
間接型熱転写方式 |
かんせつがたねつてんしゃほうしき |
indirect thermal transfer |
中間転写媒体に一旦色素を熱転写し,それを再び画像を形成したい物体に転写して画像を形成する方式.専用受像層が必須な昇華熱転写で普通紙に画像を形成したい場合に受像層を含む中間転写媒体に染料を転写して,受像層ごと普通紙に転写する用途が有名. |
224 |
感度 |
かんど |
sensitivity |
写真感光材料の感度,電子写真では入射光量の変化に対する感光体表面電位の変化の割合を言う.一般的には,半減露光量の逆数で示すことが多い. |
225 |
感熱記録紙 |
かんねつきろくし |
thermosensitive recording paper |
熱エネルギーの印加により直接発色して可視像が得られる記録紙.無色のロイコ染料と酸性物質が熱時反応して発色するロイコ染料発色型がファクシミリ,プリンタ用に広く使われている.他にジアゾ発色型などがある. |
226 |
ガンマ |
がんま |
gamma |
階調再現特性を,横軸を露光量の対数,縦軸を濃度で表した時の曲線の直線部分の傾き.ガンマが高いとコントラストの強い硬調の画像となり,低いとコントラストの弱い軟調な画像となる. |
227 |
顔料インク |
がんりょういんく |
pigmented ink |
色材として顔料を含有するインク.染料インクに比べ耐水性,耐光性に優れるが,さっか性に劣る場合がある.ブラックにはカーボンブラック,カラーには有機顔料が使用されている. |
228 |
記憶色 |
きおくしょく |
memory color |
りんごは赤いなど特定の事物に関連して記憶されている色.その事物の色の特徴的な性質が強調されて記憶されている.一般に明るい色はより明るく,暗い色はより暗く,はっきりした色はより鮮やかに記憶される傾向がある. |
229 |
機器従属色空間 |
ききじゅうぞくいろくうかん |
device dependent color space |
スキャナのRGBやプリンタのCMYKの様に,その値が決まっても色そのものは特定できず,カラー入出力装置の色再現特性に依存して色が定まる色空間.従って,これらの色空間から,XYZの様な色を特定できる色空間に変換する為には,入出力装置の色再現特性情報(デバイスプロファイル)が必要となる. |
230 |
機器独立色空間 |
ききどくりついろくううかん |
device independent color space |
XYZ,CIELAB,CIELUV,NTS CRGBの様に,その値が決まれば色そのものを特定できる色空間.その多くは,国際照明委員会CIE(Commission International de l'Eclairage)で定められたXYZを基に,それからの変換式で定義されるが,マンセル表色系の様に,XYZとテーブルで関係づけらている色空間も,これに分類することができる. |
231 |
基材 |
きざい |
substrate |
(参照:支持体) |
232 |
疑似解像度 |
ぎじかいぞうど |
resolution enhancement |
通常,プリンタ等で再現可能な解像度は画素密度により制限され,画素密度が低いと文字の斜め線等がぎざぎざになるが,多値階調表現や小パルス幅記録等を用いて,疑似的に解像度を向上させ,なめらかに再現すること. |
233 |
疑似中間調 |
ぎじちゅうかんちょう |
digital halftoning, pseudo continuous tone |
白と黒の2色の画素だけを用い,画素の数や,画素の集まり具合を制御して階調を表す方法.ディザ法や,濃度パターン法などがある. |
234 |
疑似輪郭 |
ぎじりんかく |
contour,contouring |
階調特性等がある階調で急激に変化するジャンプが有ると,なめらかに明るさ等が変化す
る部分に輪郭の様な線ができることがある.これを疑似輪郭(偽輪郭)と呼んでいる. |
235 |
偽造防止装置 |
ぎぞうぼうしそうち |
anti-counterfeit detection system, bank-note detection system |
紙幣等の特徴的パターンが予め電子的に記憶され,複写しようとした際に,原稿と記録パターンを照合し紙幣等と認識された場合には,複写動作を止めるか該当する部分をベタ出力するなどして偽造を防止する装置.
|
236 |
機能分離型感光体 |
きのうぶんりがたかんこうたい |
layered photoreceptor |
感光体の層構成を電荷生成と電荷輸送に機能を分離した積層感光体.顔料を樹脂中に分散した電荷発生層と電荷輸送材料を樹脂中に固溶した電荷輸送層が積層されている.光照射により発生した電荷は輸送層に注入され輸送層中を輸送されて光減衰を起こす. |
237 |
逆転写 |
ぎゃくてんしゃ |
reverse transfer |
熱転写に最適な温度以上の高温で転写が不充分になる現象.また,順次カラーインクを重ねる際に,先に転写した色のインクが後から重ねて転写しようとする色のインクリボンに付着して剥ぎ取られる現象(トラッピング)をいう場合もある. |
238 |
逆転電場法 |
ぎゃくてんでんばほう |
reverse field process |
内部分極性感光体や,絶縁層を有する感光体を利用する電子写真法で,静電潜像を形成する際露光前帯電と逆極性の露光同時帯電を利用する.これにより背景部と画像部の電場は逆転し,高い静電コントラストが得られる. |
239 |
客観評価 |
きゃっかんひょうか |
objective evaluation |
画像評価は,官能検査によって主観評価値を求めることが行われるが,主観評価と相関の高い物理量が求まれば,物理量の測定だけで画像評価を客観的に行うことが可能となる.このような評価を客観評価あるいは物理評価と呼ぶ.どのような物理量を採るかは画像の内容に依存するが,文字画像では,線幅,濃度等が試されている. |
240 |
キャビテーション |
きゃびてーしょん |
cavitation |
内部が真空に近い液体中の微小気泡が消泡する際の衝撃により近傍の物体が破損する現象.バブルジェットでは,気泡が消泡する際の衝撃がヒーターを破壊するのを防ぐためにヒーター表面に保護膜を設けている. |
241 |
キャリア |
きゃりあ |
carrier |
トナー粒子を静電潜像の近傍まで運ぶためのもの.同時にトナー粒子の帯電極性と帯電量を制御する役割を担う.磁気ブラシ法の鉄粉,カスケード現像法のガラスビーズ,液体現像法の誘電性液体がキャリアである.感光体では,電流をはこぶ働きをする荷電粒子,すなわち電子と正孔を指す. |
242 |
キャリア発生層 |
きゃりあはっせいそう |
carrier generation layer |
(参照: 電荷発生層) |
243 |
キャリア・ビーズ |
きゃりあびーず |
carrier beads |
カスケード現像法のキャリアとして用いる比較的粗いビーズ状物質.通常,樹脂で被覆した 30? 50メッシュのガラスビーズを使用する.カスケード現像法以外で用いるビーズ状キャリアをいうこともある. |
244 |
キャリア付着 |
きゃりあふちゃく |
beads carry over |
二成分現像においてキャリアが静電潜像に付着する現象.キャリアは一般にトナーより大きいため転写において白抜け画像となる.キャリアと潜像の静電吸引力が磁気吸引力より大きくなることによる.ビーズキャリーオーバーともいう.
|
245 |
キャリア輸送層 |
きゃりあゆそうそう |
carrier transport layer |
(参照: 電荷輸送層) |
246 |
給紙 |
きゅうし |
paper feeding |
用紙を機械内に送り込むこと.(参照:自動給紙方式,ロール給紙)
|
247 |
吸収係数 |
きゅうしゅうけいすう |
absorption coefficient |
光線等が物質中を進行するとき,距離をx,吸収係数をμとすれば,入射光強度は I=Io exp(?μx) に従って減衰する. |
248 |
吸収スペクトル |
きゅうしゅうすぺくとる |
absorption spectra |
連続スペクトルをもつ光が物質を通過するとき,一般に物質に特有の波長領域が吸収されて弱められる.このスペクトルを吸収スペクトルという. |
249 |
給紙ローラ |
きゅうしろーら |
feed roller |
用紙を1枚1枚分離して送り出すためのローラをいう.ローラは用紙に接触してその摩擦力にて送り出すことから,摩擦係数が高くかつ経時変化が少ない材料や形状が選ばれる.
|
250 |
強磁性体 |
きょうじせいたい |
ferromagnetic material |
弱い外部磁化を加えただけで強い磁化が得られる物質をいう.Fe,Co,Niに代表されるフェロ磁性体はスピンのそろった磁区の集合から成っている.フェライトに代表されるフェリ磁性体は2種類の格子の組み合わせから成る. |
251 |
凝集破壊 |
ぎょうしゅうはかい |
cohesive failure |
リボン上に膜状に塗布された熱溶融性インク層が塗布面で剥離することなくインク層内でちぎれる現象.この用語はしばしば層間で剥離する界面破壊または界面剥離に対抗して用いられる. |
252 |
凝集力 |
ぎょうしゅうりょく |
cohesive force |
固体または液体において,それを構成している原子,イオンあるいは分子間に働いている引力を総称していう.イオン間に働く静電引力,双極子の力,水素結合,電荷移動力,ファンデルワールス力などが属する. |
253 |
強度変調 |
きょうどへんちょう |
intensity modulation |
レーザプリンタ,デジタル複写機などで階調性を有する画像を表現するために,階調数に応じて光源の光強度を変化させる変調方式. |
254 |
曲率分離 |
きょくりつぶんり |
self stripping |
感光体や定着ロールなどの曲率を大きくし,付着した用紙を,その剛性のみで感光体等から分離させる方法.
|
255 |
キレート反応 |
きれーとはんのう |
chelate reaction |
2個以上の配位原子を持つ配位子が環を形成して中心金属と結合する化学反応.この反応を利用して染料熱転写の画像保存性を飛躍的に高めることができる.実用化された系では受容層中に金属錯体を含有させておき,インクフィルム(染料ドナーシート)から移行してきた染料がその受容層中の金属錯体と配位子交換反応を起こして色素?金属イオン錯体を形成する. |
256 |
記録電極 |
きろくでんきょく |
printing electrode |
記録を制御する電極の総称で,記録方式によって異なる.静電記録では,多針電極(針電極),イオンフロー記録では,イオン流制御電極,イオンカートリッジをさす. |
257 |
記録ヘッド |
きろくへっど |
print head |
一端がオリフィスでありアクチュエータを内蔵するノズル部と,そのアクチュエータを駆動する電気回路と,ノズル部にインクを供給するインク室とからなるインクジェットの記録機能を担う部分. |
258 |
銀回収 |
ぎんかいしゅう |
silver recovering |
銀を含む製品,その使用過程で生じる銀を含む廃液,あるいは使用済みの製品から銀を再使用のために取り出して工業用原料の銀とすること.銀回収は,商業的に行われており,定常的な銀回収の対象は,写真市場である. |
259 |
銀色素漂白法 |
ぎんしきそひょうはくほう |
silver dye bleach process |
減色法カラー写真法の一つで,あらかじめ乳剤層中に添加されているアゾ染料が現像銀によって還元漂白され,残存する染料によってカラー画像が形成される写真法.発色現像法の進歩のため,商業的には 1980 年代に姿を消した. |
260 |
均等知覚色空間 |
きんとうちかくいろくうかん |
uniform color space |
空間内の全ての位置,方向について,等しい距離が,等しい色差を近似的に表す色空間.CIELAB(L*a*b*)色空間,CIELUV(L*u*v*)色空間などがある. |
261 |
空間周波数特性 |
くうかんしゅうはすうとくせい |
characteristic of spatial frequency |
空間周波数とは,正弦波などの周期的パタ-ンが単位長あたり繰り返される回数をいう.光学系や撮像素子の画像情報の伝達特性は空間周波数に応じて変化する.この特性を空間周波数特性という. |
262 |
空間電荷 |
くうかんでんか |
space charge |
真空やガス中,または半導体や絶縁体中に分布する電荷.電子写真用感光体内の空間電荷は,その電荷が形成する電界によって,静電荷像の形成過程に感光層内を流れる電流に大きな影響を与える. |
263 |
空間電荷制限電流 |
くうかんでんかせいげんでんりゅう |
space charge limited current |
空間電荷が形成されるとその影響を受けて電流が制限を受ける.電子写真の光減衰曲線において低電圧領域では感光体内部に注入されるキャリア数が増加して空間電荷となり光電流は空間電荷制限電流となる. |
264 |
空間フィルター |
くうかんふぃるた |
spatial filter |
一定の空間周波数を強調したり,高周波ノイズを低減する目的で光学系内のフーリエ像面(スペクトル面)に挿入する輪帯板,スリット列およびピンホール.光学的に像強調やノイズ低減を行うためのマスク. |
265 |
空気圧分離 |
くうきあつぶんり |
air puffing, vacuum separation |
画像転写後,感光体から用紙を分離する方式の一つ.用紙先端に圧縮空気を噴射して分離する方式と,負圧を用いて用紙を吸引するものに分けられる.
|
266 |
空気の絶縁破壊 |
くうきのぜつえんはかい |
air breakdown |
空気に作用する電場がある限度以上になると,急速に絶縁性を失って大電流を流すようになる現象.電子写真では感光体と用紙が接近したり,分離したりする際に発生する場合がある.その臨界電圧を空隙破壊電圧という.(参照:バッシェン則)
|
267 |
空隙電圧 |
くうげきでんあつ |
air gap voltage |
(参照:パッシェン則) |
268 |
空隙変化 |
くうげきへんか |
void change |
高分子/長鎖低分子分散型リライタブルマーキングの光散乱性変化の原理.光散乱(白濁)状態では,長鎖低分子粒子中もしくは長鎖低分子粒子と高分子の界面に空隙が発生し光を散乱する.透明状態では,空隙が消失し光を透過する. |
269 |
クエンチング |
くえんちんぐ |
quenching |
光電流や蛍光発光強度が赤外光照射によって減少する現象. |
270 |
屈折率分布型レンズ |
くっせつりつぶんぷがたれんず |
gradient index lens |
屈折率が一様でない媒質を用いたレンズ.GRINレンズともいう.屈折率分布の種類には,レンズ光軸から距離に応じて屈折率が変化するラジアル型やレンズの厚み方向に屈折率が変化するアキシャル型などがある.ラジアル型GRINレンズの場合,前後の屈折面が平面であっても通常のレンズ機能を持つ. |
271 |
グラビア印刷 |
ぐらびあいんさつ |
gravure printing |
グラビア凹版印刷の略称.画線部となる凹部(通常は円筒ドラム表面を彫る)にインクを詰め,非画線部のインクをドクタでかきとった後,印刷する.凹部の深さでインク量を制御し印刷画像の階調を表現する.平版印刷より階調が豊かで高級な画像印刷に適す. |
272 |
クラムシェル構造 |
くらむしぇるこうぞう |
clam shell structure |
紙詰まりや修理を容易にするために,複写機またはプリンタの片端に回転軸を設け,用紙の通過面を境に上下二分割出来る様にした構造をいう. |
273 |
クリーナ |
くりーな |
cleaner |
電子写真プロセスの一工程で,転写後感光体上に残存するトナーを除去する装置.ゴムブレードを用いたものが主流であるが,回転ファーブラシ,フェルトローラ,ロール紙を用いる方式もある. |
274 |
クリーナレス |
くりーなれす |
cleaner-less |
感光体上に残留する未転写のトナーなどに対する格別なクリーニング機構部を設けずに繰り返し画像形成を行う電子写真や静電記録方式をいう.一般に反転現像法の場合に適用され,現像バイアス電位の設定条件を最適化することで,現像部において現像とクリーニングが同時に行われる. |
275 |
クリーニングブレード |
くりーにんぐぶれーど |
cleaning blade |
電子写真プロセスのクリーニングに用いられる弾性体ブレード.強度の点からウレタンゴムが使用されることが多く,一般には感光体に対してカウンター方向に当接される.金属ブレードの先端部のみにゴムを成型したタイプもある.(参照: ブレードクリーニング) |
276 |
繰り返し耐久性 |
くりかえしたいきゅうせい |
repetition durability |
印字/消去の繰り返しによるリライタブルマーキング媒体の記録部と消去部の安定性を示すもの.同じ記録,消去条件下で,一定の画像品質で,記録面に損傷無く,画像を書き換えることのできる回数で表されることが多い.サーマルリライタブルマーキング材料では,一般に印字/消去エネルギ,書き換え環境(温度,湿度)などの影響を受ける. |
277 |
繰り返し履歴 |
くりかえしりれき |
repetition hysteresis |
リライタブルマーキングにおいて,画像を書き換えた回数による履歴のこと.書き換え回数が増えると濃度コントラストが低下することがある.一般に書き換え回数と印字/消去特性の関係で評価される. |
278 |
グリッド |
ぐりっど |
grid |
制御格子のこと.電圧を印加し,荷電粒子の通過を制御するために用いられる.電子写真における応用では,コロナ放電器の開口面に取り付けて帯電電位を一定値に収束させるために用いられる.この型の帯電器はスコロトロンと呼ばれる. |
279 |
グレースケール |
ぐれーすけーる |
grayscale |
白から黒まで濃度が連続的,または段階的に変化するように作られた一連の無彩色の色票.印刷の分野では濃度変化を網点の大きさで表すことから,濃度レベルを網点の面積率(黒100%,白0%)で表したものをグレースケールと呼ぶこともある. |
280 |
グレーズ層 |
ぐれーずそう |
glaze layer |
サーマルヘッドの基板上に形成したガラスを主成分とする断熱層.基板全体に形成したタイプを全面グレーズと称し,発熱体近傍にのみ形成したタイプを部分グレーズと称する. |
281 |
グレーバランス |
ぐれーばらんんす |
gray balance |
無彩色灰色のコピーを得るためのY,M,C,3色材のバランスをいう.通常トナーや印刷インキ等の色材は不要吸収成分があるので等量では灰色とならず調整が必要となる.原稿のグレーの部分をグレーに再現することがカラー再現の基本となる. |
282 |
蛍光体アレイ |
けいこうたいあれい |
fluorescent luminous array |
3極真空管の原理を用いた平板型の発光素子.蛍光体アレイは,カソ?ドから出た熱電子はグリッドで加速制御され選択的に電圧を印加したアノ?ド電極上に1列に並べた蛍光体ドットに衝突して発光させる.中心波長が505nmで,結像素子と組み合わせて光書き込みヘッドとして用いる. |
283 |
結着剤 |
けっちゃくざい |
binder |
それ自身では成形できない材料を分散させて,ある形にするためのもの.樹脂が多く使われる.トナーの場合はカーボンや着色顔料を,感光体では酸化亜鉛のような光導電性材料を分散させて,最適な形状に作る. |
284 |
ゲラ刷り |
げらずり |
galley proof |
元は活字組版の用語で「ゲラ」に活字を入れて校正機で印刷した「校正刷り」のことであった.最近は,電算写植・電子組版システムなどで行う文字校正用にプリンタなどでプリントアウトしたものを意味する事が多い. |
285 |
減感 |
げんかん |
desensitization |
感光材料の感度を低下させること,あるいは感度が低下すること.前者は,感光材料の取り扱いを容易にするためなど,後者は不適切な取り扱い,保管状態,あるいは感光材料の品質不十分などによる. |
286 |
顕減色剤 |
けんげんしょくざい |
developing/reducing reagent |
可逆性顕色剤のうち,分子内に酸性部位と塩基性部位の両方を具備させた化合物で,両性顕減色剤ともいう.ロイコ染料型サーマルリライタブルマーキングにロイコ染料とともに用いられる. |
287 |
原稿台移動方式 |
げんこうだいいどうほうしき |
platen scan method |
原稿をプラテンガラス上に載せて移動させ,感光体にスリット露光する方式.光学系の移動を伴わず小型化が可能であることから低価格機に広く採用されている. |
288 |
顕色剤 |
けんしょくざい |
developer |
無色のロイコ染料(電子供与性前駆体,発色剤)を発色させるための電子受容性化合物の総称.フェノール誘導体,サリチル酸誘導体,尿素誘導体などが知られている.該反応は染料タイプ感熱紙に利用される. |
289 |
減色法カラー写真 |
げんしょくほうからーしゃしん |
subtractive color process (photography) |
被写体の色を,白色光から青,緑,赤の三原色を画像状に減じて作るカラー写真作成法.通常青,緑,赤色感光層からなる感光材料を用い,対応するイエロー,マゼンタ,シアン色素ネガ画像を形成する.ネガ画像から同方法でポジ画像を作成し,被写体の色を再現する方法.発色現像法のカラー写真は,この方法に基ずいている. |
290 |
減磁力 |
げんじりょく |
demagnetization force |
外部磁界の中に強磁性体をおくと,磁性体が磁化されて,その両端にN,Sの磁極ができる.この磁極のために磁性体の内部には外部磁界と逆向きの磁界,反磁界が生ずる.そのため磁性体の内部の磁界は外部磁界より小さくなる. |
291 |
減衰時間 |
げんすいじかん |
decay time |
帯電された感光体の表面電位が減衰する時間.表面電位が1/2に減衰する半減衰時間等が用いられることがある. |
292 |
現像 |
げんぞう |
development |
潜像(銀塩写真では現像中心, 電子写真では静電荷の分布)を可視化する処理のこと.銀塩写真ではハロゲン化銀の還元,およびそれに付随する化学的な発色反応が中心.電子写真では, 静電気力によりトナーを引き付けること,予め設けた表面軟化層の変形を起こすことなどが利用される. |
293 |
現像開始電圧 |
げんぞうかいしでんあつ |
development threshold voltage |
電子写真の現像工程で,トナーが感光体に付着開始する電圧.クーロン力,磁気力などに加え,ファンデルワールス力,鏡像力などが影響する.潜像電位を言うのか,バイアス電圧を差し引いて現像領域での正味の電圧を言うのか明確な定義はされていない. |
294 |
現像核 |
げんぞうかく |
development nucleus |
現像過程において,銀イオンが還元される場所であり,また生じた銀原子が取り込まれる場所ともなる微小な核で,金属原子や金属塩分子などからなる.通常の写真現像では潜像が,また拡散転写現像ではパラジウム,銀,硫化ニッケルなどが現像核である. |
295 |
現像効果 |
げんぞうこうりつ |
development effect |
写真現像過程で,現像反応の生成物が現像が進行している場所の近傍に及ぼす影響の総称.現像の影響が隣接層に及ぼされる重層効果,画像部周辺に及ぶフリンジ効果,エッジ効果,ボーダー効果,エバーハード(Eberhard)効果などに分けられる. |
296 |
現像剤 |
げんぞうざい |
developer |
潜像(銀塩写真では現像中心, 電子写真では静電荷の分布)を可視化するための材料の総称.銀塩写真ではハロゲン化銀を銀に還元するための処理材料のこと.これに含まれる還元剤を現像主薬という.電子写真では, 液体現像剤と粉体現像剤に大別される.後者には, 一成分系, 二成分系があり, それぞれ磁性, 非磁性とに分類できる. |
297 |
現像主薬 |
げんぞうしゅやく |
developing agent |
(参照:現像剤) |
298 |
現像中心 |
げんぞうちゅうしん |
development center |
ハロゲン化銀粒子中の現像が開始される点.露光によって作られた現像中心が潜像であり,化学的,熱的作用によって生じた現像中心がかぶり核 (かぶり中心ともいう) である.ハロゲン化銀粒子中の現像核ということもできる. |
299 |
現像電界 |
げんぞうでんかい |
development field |
静電潜像担持体上の静電荷によって形成される電界.通常,現像部においては,静電潜像担持体に対向する現像電極( development electrode )を設け,担持体内部にかかっている電場を外部の空間にかかるようにする.現像は静電潜像近傍の空間における電界で行われる.現像電極に印加する電位で現像電界の強度を変え,画質の調整が可能である.現像電場ともいう. |
300 |
現像バイアス |
げんぞうばいあす |
developing bias |
現像剤を用いて静電潜像を可視化する際に,静電潜像担持体と現像装置(現像電極)との間に加える電圧.これによって画像特性を調節することができる. |
301 |
現像ローラ |
げんぞうろーら |
development roller |
現像剤を保持して現像すべき静電潜像まで搬送するためのローラ.磁気ブラシ現像法の場合,非磁性の導電性円筒の内部に磁石ローラを内蔵している.非磁性現像の場合は導電性のゴムローラや導電性樹脂チューブが用いられる.現像ローラは現像電極の役割もする. |
302 |
減法混色 |
げんぽうこんしょく |
subtractive color mixture |
色フィルタまたはその他の吸収媒質の重ね合せによって別の色を再現する方法.カラー複写機や印刷などで用いられており,Y,M,C,Kのトナーやインキの付ける量を変えることで,さまざまな色が再現できる. |
303 |
コアシェル粒子 |
こあ・しぇるりゅうし |
core-shell grain |
(参照: 多層構造粒子) |
304 |
光学濃度 |
こうがくのうど |
optical density |
画像の濃さの客観的表現に用いられるもので,画像の着目部の反射率をRとするときD=log10(1/R)で定義する.透過画像の場合,Rは透過率Tに置換される.測定の光学系や光源,分光分布特性については各種の異なる測定条件があり,注意が必要である. |
305 |
高級脂肪酸 |
こうきゅうしぼうさん |
higher fatty acid |
長鎖の鎖式モノカルボン酸.長鎖脂肪酸ともいう.グリセロールやコレステロールのエステルとして,また高級アルコールのエステルとして生物界に広く存在する.高分子/長鎖低分子分散型サーマルリライタブルマーキングの媒体に使用される.例としてはステアリン酸,ベヘン酸などがある. |
306 |
硬磁性材料 |
こうじせいざいりょう |
hard magnetic material |
強磁性体の中で,外部磁界をかけていったん磁化すると,外部磁界を除いた後もそのまま磁化が残る物質をいう.永久磁石はその代表であり,マグネトグラフィにおける記録ドラムや記憶装置における磁気ディスク,磁気テープ等に使用される. |
307 |
高周波定着 |
こうしゅうはていちゃく |
micro wave fusing |
マイクロ波(2450MHz)を利用してトナー画像を加熱定着する方式.基本的に用紙中の水分を非接触に加熱し定着する.電力-熱変換効率が低く,商品化に至っていない.
|
308 |
校正 |
こうせい |
proofing |
製版工程の各画像処理作業の後あるいは印刷工程で画像の出来具合の確認のために行う検査をいう.製版・印刷所内で行う校正を「内校」といい,クライアントに示して行う校正を「外校」という. |
309 |
光沢 |
こうたく |
gloss |
受像シートの地肌部分とベタ部分のつやをいう.文字画像の場合は,光沢の少ない方が眼の疲労が少ないといわれ,カラー画像の場合は,適度の光沢は画像品位を高めるといわれている. |
310 |
光沢紙 |
こうたくし,こうたくふぃるむ |
glossy paper |
インクジェット記録適性を持った光沢のある紙.ポリマーを主成分としたインク膨潤型と無機顔料を主成分とした隙間吸収型とに大別される.前者は比較的安価ではあるが,乾燥が遅い,耐水性に乏しいといった欠点が見られるのに対し,後者は最表面がサブミクロン程度の細孔からなっており,瞬時にインク吸収しつつ光沢を保持できるため,写真調の質感を与える.白PETフィルム上に上記インク受容層を設けたものを光沢フィルム(glossy film)と呼ぶ。 |
311 |
光沢度 |
こうたくど |
gloss level |
画像の光沢の強さを表す指標.一定の入射角 (通常60度)の平行光線に対する対象画像と鏡面光沢面各々の正反射光量の比により表わされる.(参照:光沢)
|
312 |
硬調現像液 |
こうちょうげんぞうえき |
contrast developer, high contrast developer |
写真感光材料の特性を硬調に仕上げるように調合した現像液.代表例として,リスフィルム現像用のリス現像液がある.その組成はハイドロキノン現像剤の含有量が多く,アルカリ性が強い.(参照: 伝染現像) |
313 |
抗張力 |
こうちょうりょく |
tensile strength |
(参照:引っ張り強さ) |
314 |
光電変換効率 |
こうでんへんかん(こうりつ) |
photocarrier generation efficiency |
光照射により自由電子あるいは自由正孔を生成する効率.発生自由電子あるいは自由正孔数と物質の吸収フォトン数の比で表わす.光電流や光照射による表面電位の変化から求める.フタロシアニン顔料の中には変換効率が1に近いものがある. |
315 |
光熱変換層 |
こうねつへんかんそう |
light heat converting layer |
レーザ熱転写記録材料等において,光を吸収し発熱する機能を持つ層を指す.金属蒸着膜あるいは,カーボンブラック,赤外吸収色素を光熱変換材料として含有する層で構成される. |
316 |
孔版(こうはん)印刷 |
こうはんいんさつ |
|
(参照: スクリーン印刷) |
317 |
高分子/液晶分散型サーマルリライタブルマーキング |
こうぶんし/えきしょうぶんさんがたさーまるりらいたぶるまーきんぐ |
polymer dispersed liquid crystal type thermal rewritable marking |
高分子中に液晶を分散し光散乱性変化によって,印字/消去を行うリライタブルマーキング.高分子のガラス転移温度以上に加熱されると高分子と液晶が相溶し,急冷により常温で相溶状態が維持され透明状態となり,徐冷により高分子と液晶が分離し光散乱状態となる. |
318 |
高分子/長鎖低分子分散型サーマルリライタブルマーキング |
こうぶんし/ちょうさていぶんしぶんさんがたさーまるりらいたぶるまーきんぐ |
polymer dispersed long chain molecule type thermal rewritable marking |
高分子マトリックス中に長鎖低分子微粒子を分散し光散乱性変化によって,印字/消去を行うリライタブルマーキング.加熱後室温まで冷却したとき透明状態を示し,より高温に加熱し室温まで冷却したとき白濁状態を示す.透明/白濁変化は記録層内部の空隙変化による. |
319 |
高分子液晶型サーマルリライタブルマーキング |
こうぶんしえきしょうがたさーまるりらいたぶるまーきんぐ |
polymer liquid crystal thermal rewritable marking |
高分子液晶の側鎖または主鎖に,液晶性を示すメソゲンが結合された化合物を用い,温度変化による等方性ガラス状態(透明)とマルチドメインガラス状態(白濁)の変化を利用したリライタブルマーキング. |
320 |
高分子マトリックス |
こうぶんしまとりっくす |
polymer matrix |
高分子/長鎖低分子分散型サーマルリライタブルマーキング方式での高分子母材.主に塩化ビニル系共重合体が用いられる.(参照:高分子/長鎖低分子分散型リライタブルマーキング) |
321 |
硬膜剤 |
こうまくざい |
hardening agent, hardener |
ゼラチン分子間を架橋して,ゼラチン膜を硬化する作用を有する化合物.無機硬膜剤(水溶性アルミニウム化合物など),有機硬膜剤(アルデヒド類,ジケトン類,ビニルスルホン化合物,クロロトリアジン化合物など)がある.感光材料や処理液に添加する. |
322 |
交流コロナ |
こうりゅうころな |
AC corona |
交流電場を印加することにより発生するコロナ放電をさす.正負両極性の放電イオンが発生する. |
323 |
光路長 |
こうろちょう |
optical path length |
屈折率nの媒質中を光路に沿って距離dだけ光が進行するとき,その積ndを光路長または光学距離という.屈折率分布がある媒質中においても,光路に沿った距離dを微少距離で置き換えて屈折率との積光路に沿って積分した値として定義する. |
324 |
コーナーセパレータ方式 |
こーなーせぱれーたほうしき |
corner separator feeder |
用紙束の給紙方向先端両角隅部に直角三角形状の爪をのせ,給紙ローラによって用紙が前方に押し出された際,固定した爪によって用紙両端付近を持ち上げ,用紙のこしの強さを利用し最上部の1枚のみを分離し給紙する方式をいう.
|
325 |
コールドオフセット |
こーるどおふせっと |
cold offset |
熱ローラ定着方式において,トナーと用紙との界面付近が充分溶かされない場合,定着ローラとの接着力や静電吸着力により,トナー画像の一部が取り去られること.低温オフセット.(参照:トナーオフセット) |
326 |
コゲ |
こげ |
koge |
サーマルインクジェット方式において,繰り返し吐出を行うことによりノズル内のヒーター表面に堆積する有機または無機物質.ヒーターからインクへの熱伝導を妨げ,吐出を不安定にする要因となる.こげのように見えるため,そのように名付けられた. |
327 |
誤差拡散法 |
ごさかくさんほう |
error diffusion method |
ランダムディザの一種で,原画像と処理画像の局所平均誤差を最小にすることをねらいに,着目画素近傍の既に2値化処理した画像における原画像との差分を画素間距離等に対応した重み付けを行って着目画素に足し合わせ,一定の閾値により2値化する方法.比較的良い再現性を示すが,特有のテクスチャーが目立つ場合がある. |
328 |
固体インク |
こたいいんく |
solid ink |
常温では固体であるが,一般に80℃以上の高温では液体となるインク.ホットメルトインクとも呼ばれ,記録紙上で高いODが得られる. |
329 |
固体インクジェット |
こたいいんくじぇっと |
solid ink jet system |
(参照:ソリッドインクジェット) |
330 |
固体チャージャ |
こたいちゃーじゃ |
solid-state charger |
誘電体または半導電体を介してACおよびDCが印加された一対の帯状電極からなり,AC電界で正負両イオンを発生させ,DC電界によりイオンを誘導し放出する帯電器.
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331 |
固定長符号化 |
こていちょうふごうか |
fixed codeword length coding |
変換処理等を行った後のデータに符号を割り当てる部分で,割り当てる符号の長さを一定とした符号化方法をいう.一般に固定長符号の符号化効率は可変長符号より低下するが,符号を割り当てるデータの単位が可変の場合はある程度の効率が期待できる.符号の切れ目が自明のため,アクセルが容易という利点がある. |
332 |
コリメータレンズ |
こりめーたれんず |
collimator lens |
光源を焦点において平行光を得られるように収差補正されたレンズをいう.半導体レーザの前につけてレーザ走査光学系などの光源ユニットとして用いられる. |
333 |
コロトロン |
ころとろん |
corotron |
コロナワイヤと被帯電体との間にグリッド電極を持たない構成のコロナ帯電器.(参照: コロナ帯電) |
334 |
コロナ開始電圧 |
ころなかいしでんあつ |
corona onset voltage |
電極間の電圧を高めていってコロナ放電が発生するときの臨界電圧.(参照: コロナ放電) |
335 |
コロナ帯電 |
ころなたいでん |
corona charging |
コロナ放電を利用した帯電法.コロナ放電によって発生したイオンを感光体などの静電潜像担持体表面に導いて帯電させる方法.コロナワイアと被帯電体との間にグリッド電極をもつスコロトロン帯電器と,グリッド電極を持たないコロトロン帯電器とがある.スコロトロンでは,グリッドにかける電圧により帯電をコントロールできる.空気中で高電圧を印加してコロナ放電を起こさせるコロナワイア(チャージワイア)は一般にタングステンやステンレススチールの細線が使われる.針状の電極がコロナ発生源として用いられることもある. |
336 |
コロナ転写 |
ころなてんしゃ(ほう) |
corona transfer |
転写シートの背面よりコロナ帯電し,発生させた電界により感光体上のトナー像を転写シートへ転移させること. |
337 |
コロナ風 |
ころなふう |
electric wind |
電気風ともいわれる.放電電極から対向電極へ向かうイオンは,中性分子と衝突を繰り返しつつ進行するので中性分子も進行方向に駆動され低速の気流を生じる.
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338 |
コロナ放電 |
ころなほうでん |
corona discharge |
媒質中の電界がある臨界値を超すとき媒質が部分的に破壊し,発光を伴い微少な電流が流れる.これをコロナ放電という.さらに電圧を上げていくと火花を経て全路破壊にいたる. |
339 |
コロナワイヤ |
ころなわいや |
corona wire |
(参照: コロナ帯電) |
340 |
コンタクトスクリーン |
こんたくとすくりーん |
contact screen |
連続調画像を網点によるハーフトーン画像としてフイルム,ペーパーに露光するときに利用される透過型スクリーン.所定の網線数のぼかされた市松模様が形成されており,臨界露光量を有する硬調感光材料と重ねて露光すると画像の濃淡が網点の大小に変換される. |
341 |
コンティニュアス型インクジェット |
こんてぃにゅあすがた |
continuous inkjet system |
インクを連続的に噴射し粒子化した後,荷電量の制御などで記録粒子,非記録粒子にわけて記録を行うインクジェット記録方式.大判プリンタとして商品化されている. |
342 |
コントログラフィー |
こんとらぐらふぃー |
contrography |
トナーやインク等を画像信号により駆動される電界,磁界,機械的力で制御し,直接最終画像支持体に画像を得る方式の総稱.インクジェットは数少い成功例と云える. |
343 |
コントラスト |
こんとらすと |
contrast |
静電潜像のコントラストと画像コントラストとの2つの意味がある.前者では画線部と非画線部の電位差をいう.また後者では画線部と非画線部の濃度差のことである. |