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記念すべき創立50周年を迎えることができたのは、学会創立に尽力された諸先輩、歴代会長、理事それに各委員会役員の日頃の献身的活動、個人会員諸氏と維持会員各位の支援の賜物と考えます。この年に会長に就任させていただくことに感慨深くあらためて責任の重さを感じます。半世紀に渡り戦後日本の経済成長と共に歩んできたこの学会は、ハードコピー関連事業が日本を代表する重要成長産業の一つに成長していく過程での先導役を務めたといえます。
半世紀を経た今、電子写真、インクジェットは、画質、信頼性、コスト共に目覚しい進歩があり、文書情報処理における複写、プリントで主要な役割を果たすようになりました。家庭での写真プリント、さらにはオフセット印刷の相応の領域を置き換える可能性をもつプロダクション・プリンティングの分野へも進出しています。昇華サーマルプリントは画像構造が銀塩写真に近く現像液も要らないため店頭やキオスクでのデジカメ写真プリントに応えて健闘しています。10年前に理事会主導のもと、電子写真学会から画像学会へとイメージング技術全般を扱える名称に変更したのは現在の会勢拡大に相当に影響したといえます。
低成長で少子高齢化が進むわが国の将来を希望に溢れたものとするには、付加価値創造型あるいは知識創造型社会への転換が必要と言われています。このためには革新的、独創的取り組みが望まれます。独創的研究やこれに基づく発見、人を感動させる発明は、偶発的に生まれる事は稀であり対象分野の知識、経験、基礎科学そして周辺情報が事前にインプットされていることが必要条件となると考えます。わが国では古来、純粋かつ無邪気なものを尊ぶ精神があるように見えますが、サイエンス無視、無知で蛮勇をふるうのではなく上記の要件を満たした活動の場で独創的な発見や発明が行われるのを期待します。
あらためて活動の場としての学会の役割は何かを考えてみましょう。たとえば未踏領域の研究や技術創出を目指す研究者や技術者には次のような効用があります。学会の場を活用した効率的情報交換、真摯な議論、適度な競争は相互に研究と開発意欲を触発すると共に独善に陥らせることなく、かつ孤立感からも救われると思います。今後も学会主導の技術委員会、先端的分野のセミナーなどが先導役となるでしょう。また本学会は若手を対象にして講習会の企画や書籍の出版も行っていて、今後も更に磨きをかけ技術の体系化を図りながら人材育成、技術伝承にも貢献していけるものと信じます。
本学会が提起すべき“イメージング・ビジョン”とは何でしょうか。豊富にあるものを贅沢に使う技術、ブロードバンドから湯水のように流れ出てくる膨大なデジタルデータを用いて何か魅力ある付加価値を生み出すことでしょうか。視覚、知覚、認識に至る、より脳に近い領域の研究あるいは人の五感を自由自在にデジタル的に刺激し仮想現実感を生成することでしょうか。今後イメージングの進むべき方向や着弾点までの道程を示すことができるような「イメージング宇宙の灯台」“Cepheid”の役割を本学会が果たす事を期待しつつ日本画像学会の次の50年に向けた限りない発展を祈念いたします。
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